見つけてほしかった３【Seiya. S】 (ページ26)

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誠也side ページ26

誠也side

リチャのママの運転でありがたいことに京都まで来ることが出来た。

道中はずっとリチャのママが面白く話してくれたからありがたかった。

そんなリチャのママは家に着いて直ぐに寝てしまったからリビングには俺とリチャの２人だけ。

リチャは多分俺が話し出すまで待ってくれるはずやから早う話さな迷惑かけてまうのは分かっとる。

ただ、何て切り出したらええか分からんくて無言が続いとる。

ソファーに座って俯いとったら目の前に、ペットボトルのはちみつレモンが置かれた。

「…なんではちみつレモン？笑」

リチャ「ココアとかあったらええけどなかったし、夏やから熱いの嫌やん。家にそれしかなかったから。」

「ありがとう。」

リチャ「ええよ。あのさ、末澤のオカンたちにこっち来たこと言ったん？」

「言ったけど、明日朝からリチャとダンスの練習するからって伝えたで。」

リチャ「あのこと言ってへんの？」

「ん。何か言いにくくて言えてへん。」

リチャ「へーそうなんや。……俺、トイレ行ってくるからそれ終わったら話聞くな？」

「おん。」

リチャがリビングを出ていって、話す心の準備をする。

気付いたら鞄から薬の入ったケースを取り出して机の上に置いとった。

深呼吸をして息を吐いたとき、リチャが戻ってきた。