とある日の美術室 ページ23
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『は?…で、付き合う事になったのか?』
「…ああ、宇髄には礼を言わねぇとなァ。」
『いや、それは良いけどよ。大丈夫なのか…?』
向かい合っていた大きなキャンパス。
筆を置いた宇髄が心配そうな表情を浮かべてこちらを見つめている。大学から一緒だったコイツは俺の元カノの事も知っているから心配するのも当たり前か、あの時はマジで荒れたからな…なんて。
「あー…、まぁ今まで会った事がねぇタイプではあるな。」
『ほーん、そりゃ安心じゃねぇか!』
「……煩ェ。」
否定できない自分の黒歴史。
高校の時から好きだった先輩と付き合えた大学2年の頃、二股が発覚し更にはもっと大人かと思ったとこっぴどく振られたのだ。それからの交遊は荒れに荒れ…最早何がゴールが分からなくなっていた頃、先輩だった宇髄に救われた。
『ま、ド派手に綺麗な女だったしな!不死川が居なけりゃ俺が狙ってたぜ!!』
「だろうなァ、あれで男運が悪いなんて信じられなぇ。」
『それはお前もだけどな!…まあ似たもの同士上手くいくんじゃねぇか?』
Aは、兎に角押しに弱い。
今までそうやって宇髄みたいなタイプ…というか宇髄の悪化版に捕まってきたのも分かる気がした。コイツはそこら辺はちゃんとしてるからな、なんて。
「満足したか?…俺は追試のプリント作るからもどるぜ。」
『おう!まあその元カレくんとやらには気を付けろよ!!ああいう駄目な男はすぐ寄生するからな!』
ご忠告どうも、とその扉を閉めると校舎には夕陽が差し込んで廊下はオレンジ色に染まっている。
さっさと仕事を片付けてAに連絡しよう、と踵を返して職員室へと向かった。
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桃 - もしかして禰豆子ちゃん...? (2021年3月31日 14時) (レス) id: 087676fea2 (このIDを非表示/違反報告)
月(プロフ) - まっちゃさん» はじめまして!わ〜嬉しい!!実弥さん推せますよねぇ…!続編も頑張りますのでぜひぜひ…! (2020年4月17日 15時) (レス) id: 734f5f4144 (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃ(プロフ) - はじめましてとてもとても面白かったです!!私最近実弥推しになってきたんですよww続き待ってます〜!! (2020年4月17日 10時) (レス) id: 89b3e401ff (このIDを非表示/違反報告)
月(プロフ) - Øさん» 初めまして!きゅんきゅんをお届けできてよかったです!!何度もとか嬉しすぎて!!ありがとうございます!続編も更新頑張ります〜!! (2020年4月16日 7時) (レス) id: fd204211f3 (このIDを非表示/違反報告)
Ø(プロフ) - 初めまして!とてもきゅんきゅんしながら何度も読み返してます!!!これからも無理しない程度で更新頑張ってください!応援してます!! (2020年4月14日 21時) (レス) id: 712c3e0bb6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月 | 作成日時:2020年4月12日 23時