別の人の彼女になったよ【不死川実弥】

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土曜日のファミレスは家族連れが多く賑やかだけど、ピークの時間を過ぎていたのか待ち時間なく案内された。






(うわ、めっちゃメッセージ溜まってる…。)






注文を終えて落ち着いた頃、暫く開いていなかったスマホを開くと何十件もの通知が来ていた。

マイちゃんは大丈夫だったかな？と可愛らしいそのアイコンをタップする。






maiごめん!めっちゃ潰れてたわ!!

maiあの後どうなった?帰れた?

maiおーい!!生きてる?

maiなんか宇髄くんからクソうざいテンションのメッセージ来たんだけど

maiえ?不死川さんとやっちゃった?




A生きてるよー!マイちゃんは大丈夫だった?

A宇髄さん知ってるの?てか未遂だから!!







『…大丈夫かァ？』


「あ！ごめんなさい、マイちゃんからめっちゃ来てて…。」


『ああ、友達も宇髄に喰われてねぇといいけどなァ。』


「あー、でもマイちゃん枯れ専だから…って、もってなんですか！もって！」






意地悪そうに笑うその表情に顔に熱が集まってくるのがわかる。

なんか行きずりな感じで今も一緒に居るけど、一応未遂はしたわけだよね？何なんだろうこの関係は。曖昧な、所謂そういう関係になるくらいなら好きになる前にやめておきたい。






(…でも、昨日の今日でってなぁ…。)


『…一応断っとくが、俺は宇髄みたいなタイプじゃねぇぞ。合コンなんて大学生の新歓ぶりだ。』


「あー、苦手そうでしたもんね。…私も久しぶりに行きました。」


『元カレ忘れる為かァ？』






元カレ…あ、そういえばそうだった。

完全に今まで忘れてた、あんなに未練があって落ち込んでたのに。ぱーっと泣いて呑み明かしたから吹っ切れたのかな？それとも、この目の前の人が…？なんて我ながら切り替えの速さに呆れて来た。

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