私は神威じゃないって何回言ったらわかるんじゃァァアア！！

第47話、『ありがと、神楽』 ページ48

『うぇっと、「ごめんなさい！！」

『ぅぇっ！？』


いきなり大声をあげた。その事に驚いて勢いよく振り返る。

神楽の顔が見えるかと思ったが、見えないように背中に顔を埋めて下を向いている。


神「勝手な勘違いであんな大怪我させて会ったら追いかけて・・・自分勝手だけと謝らせて欲しいネ・・・！」

『えっと・・・、』


あれ、神楽ってこんな性格だっけ？こんな子だっけ。

でも、神楽の兄じゃないとはわかってくれた。その事に私は心からほっとする。


『あー、うん。そっかそっか』

神「・・・っ？」


私は神楽のほうを向いて、小さい背の頭に手を置いて優しく撫でる。

神楽は少しビクっとさせながら、私に顔を見せてくれた。


『えっと、まさか謝りに来るとは思わなかったというか、誤解解けたから嬉しいっつーか』

神「・・・」

『ありがと、神楽』

神「！！」


あ、どうしよう。優しくふわっと笑った顔がどうしようもなく可愛い。

そして神楽が口をゆっくりと開いた。


神「な、名前教えてヨ」

『あ、そーいえば言ってない気が。Aだよ』

神「A、Aアルね・・・」

『そんな呼ばなくても・・「A！」は、はい！』

神「図々しいとは思ってるネ・・・。Aはアイツに似ているから顔見ると殴りたくなるしバカな(真選組)所にいるからイラつくけど、」


可愛いらしい笑顔の逆に怖い事言っていますけど。

それに心にグサグサ刺さって、ガラスのハートにヒビが入りそう・・・。


神「・・私と仲良くしてほしいアル」


私は毒舌な彼女に苦笑いしながら、本音を答える。


『もちろん』

第48話、『ったく私の頭の中で影薄いなまったく！！』→←第46話、私はなぜか罪悪感を感じられた。

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