二十五話 ページ30
「失礼します。活動中に申し訳ありません。」
「お！？柏崎っ…！！お前ずっと学校も休ん……？」
私の方に駆け寄って来た道川の足がピタリ止まる。
そりゃあそうだろうね。
久しぶりに顔出したと思ったら私服で退部届持ってるもんね。
「…どうした？」
あぁ、第二裏切り者だ。
見りゃわかんだろ。
現実認めんのが怖いってか？
すると聞き慣れた無駄に高い声が耳に入った。
「あ、あのっ柏崎さん！前のこと、気に病まないで…私にも悪い所あっ「っるせぇなぁ！！！！！」ひっ…！」
思わず叫んだ。
も？「私にも」ってなんだ？全部…全部お前が…！！！！
もう我慢しなくていいんだ。コイツらは、仲間なんかじゃなかったから。
馬鹿にしたような笑みを浮かべ、リミッターが外れたように叫び続ける。
「私に''も''ってなんだよ！！1から100まで全部お前が悪いんだろうが！！！」
「か、柏崎さ、落ち着いて、」
「ったくお前ほんと被害者ヅラすんの好きな！！！見飽きたんだよその顔はよぉ！！！」
「おいっ！言い過ぎだ「あぁ！？！？」
「言い過ぎなんかじゃねぇよ！！！！今までのコイツに比べりゃあよ！！！！」
「一旦落ち着け柏崎…！話全部聞くから…」
その言葉に私の叫び声はプツンと途切れた。
眉間の皺が深まる。
心に響いたからじゃない。
馬鹿馬鹿しかったからだ。
スッと熱が冷める。
「今更かよそれ。お前らもお前らだよな。裏切りやがって。」
「おい、ちょ、」
道川の止めを無視して監督の元へ向かい、手に握られていた茶封筒を無理矢理押し付けた。
「私、柏崎Aはこれにて男子バレー部を退部します！！今までありがとうございましたぁ！！」
そして体育館の外へ飛び出した。
「か、監督！止めましょうよ、アイツ、退部って」
道川の焦った声が聞こえる。
焦んの遅ぇよ。馬鹿が。
「いい…これでいい。私間違ってなんかない。これでいいんだ…はははっ」
笑うと気持ちが軽くなる。
それと同時に、もう空っぽな心に少しずつ、少しずつ何かが溜まっていく。
私が私じゃなくなるみたいに。
「ふふっこれからどうしよっか？」
ニコリと空に向かって微笑み、行くあてもなく歩き出した。
ーーーお詫びーーー
いやはや…何日放置したか…
更新待ってくださってた方本当にすみません！
夢主ちゃんも狂ってきたとこですし本当にもうすぐ完結いたしますので！
是非お付き合いください！
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もちサブ - お願いだ…夢主ちゃんをしあわせにしてくれえええええ)))))) (2022年5月17日 22時) (
レス) @page35 id: 56e816f997 (このIDを非表示/違反報告)
三月 - わ〜！！面白かったです！ (2022年5月17日 17時) (レス) @page35 id: 2f9ff98037 (このIDを非表示/違反報告)
613honoko(プロフ) - コメントしようか迷ったのですが…なんというか、不自然な終わり方でしたね。急に薄っぺらくなったような、人間らしい奥行きが無くなったような…他の小説は誰が言うでもなく自分が納得できるまで書いてみては？ (2022年4月1日 14時) (レス) id: e49b0d2946 (このIDを非表示/違反報告)
作者 - 613honokoさん» コメントありがとうございます！やっぱり悪女側も内面を知ると好きになったりしますよね〜！更新頑張ります！ (2022年3月26日 11時) (レス) id: 0c5a82d5af (このIDを非表示/違反報告)
613honoko(プロフ) - 寺春好きだわ、頭いい。幸福を掴むのは相応の孤独と地獄を見てきたものって相場は決まってんのさ、ハハハ。続き楽しみにしてます (2022年3月24日 18時) (レス) id: e49b0d2946 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レタス様 | 作成日時：2022年1月29日 9時
