八話 ページ11
最悪。最悪。最悪だ。
部員に都合の悪いところだけを見られてしまった。
ー遡ること30分前ー
「…今日は他校と試合だから流石に仕事やんないとまずいでしょ。やんなさいよ。」
「えー、無理…やり方わかんねーし」
「教えただろ」
「はぁ？んなのとっくに忘れてるわ」
そう言い、ケタケタ笑う寺春。
あぁ…コイツは私をイラつかせるためだけに生まれてきたのか？
無理。これは無理。
今日は我慢できないと悟り、
「いい加減にしなさいよ！！テメェが仕事やんないからコッチはいつもいつも…っ！！！」
また大声を出してしまった。
でも反応が違う。
「ちょ、離してっ！痛いってば柏崎さんっ…！！」
焦ったような表情をしてこちらを見つめる寺春。
その瞬間、顔が青ざめた。
見られている。と気付いて。
「…誰」
低い声で言った。
すると向こう側の壁から出てきたのは
「あ…ごめんなさい、たまたま通りかかってしまって…」
後輩の…有川君だった。
「…修羅場みたいな言い方しなくて大丈夫。何しに来たの？」
きっと私の顔は絶望に満ちていただろう。
そのせいか有川君が一歩下がる。
「今休憩入ったからドリンクくださいって言おうと思って来たんです」
「そっか…ごめんね、今急いで用意するから。」
「はい…」
「…寺春さん、やろっか」
「う、うん」
ただ黙々とドリンクを用意する私の目に、光なんか無かっただろう。
ーーーーー
有川君ならギリギリセーフかな…と思った自分が馬鹿だった。
体育館に入ると部員たち私を見る目が少し変わっている。
寺春に「大丈夫だった？」とコッソリ耳打ちする者もいた。
……負けたか…
その空気が耐えられなくなり、体育館を飛び出した。
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もちサブ - お願いだ…夢主ちゃんをしあわせにしてくれえええええ)))))) (2022年5月17日 22時) (
レス) @page35 id: 56e816f997 (このIDを非表示/違反報告)
三月 - わ〜！！面白かったです！ (2022年5月17日 17時) (レス) @page35 id: 2f9ff98037 (このIDを非表示/違反報告)
613honoko(プロフ) - コメントしようか迷ったのですが…なんというか、不自然な終わり方でしたね。急に薄っぺらくなったような、人間らしい奥行きが無くなったような…他の小説は誰が言うでもなく自分が納得できるまで書いてみては？ (2022年4月1日 14時) (レス) id: e49b0d2946 (このIDを非表示/違反報告)
作者 - 613honokoさん» コメントありがとうございます！やっぱり悪女側も内面を知ると好きになったりしますよね〜！更新頑張ります！ (2022年3月26日 11時) (レス) id: 0c5a82d5af (このIDを非表示/違反報告)
613honoko(プロフ) - 寺春好きだわ、頭いい。幸福を掴むのは相応の孤独と地獄を見てきたものって相場は決まってんのさ、ハハハ。続き楽しみにしてます (2022年3月24日 18時) (レス) id: e49b0d2946 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レタス様 | 作成日時：2022年1月29日 9時
