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優しさ【izw】 ページ1
私は働く職場で大失敗をしてしまった。
先輩にはきつく怒られ、同僚には冷たい目で見られ、後輩には随分と呆れられた。
今までに大きな失敗をした経験が無いのもあって、怒られ慣れていない私は、余計に自分の未熟さを痛いほど知った。
本格的に寒くなってきた帰り道も、頭の中で一人反省会。
何だか辛くなってきて、涙が溢れそうで、急いで家へ帰った。
「...ただいま」
アパートの玄関を開ける。
「あっ、おかえりなさい」
礼儀正しく敬語で返事をしたのは、同居している彼氏の伊沢くん。
「ねぇ、今日は珍しくピザとか取らない？俺ピザ食べたい気分なんだけど、ピザ食べよ？」
晩御飯の話をしだす彼だったが、私はどうもそれどころではなかった。
「あれ、Aー？」
不思議に思った彼は、座っていたソファから立ち上がり、玄関へ歩いてきた。
なんだかその彼の姿を見て、余計に涙が止まらなくなってしまった。
「えっ、ちょ、ちょっとA！？どうしたの？」
彼は私が急に泣くものだから、慌てて私の肩をさすった。
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作者名：ema | 作成日時：2020年10月24日 1時
