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伊沢さんにへの返信を打っていると、二件ほど他の通知が来た。
基本通知設定はオフなので、誰だろうと考える。
『川上さん、だ……』
こんばんは、まだ起きてる?と、短文続きのメッセージ。川上さんらしいな、と思う。
伊沢さんへ返信し終わったあと、こんばんは、お疲れ様です。起きてますよ、と送信。
飲み物を取りに行こうと画面を閉じると、すぐに携帯が震えた。
[川上拓朗:明日、何限出る?]
[川上拓朗:お昼一緒に食べませんか]
まさかの__まさかのお誘い。
やっぱりファンサービスなのか、はたまたからかっているのか。どちらにしても嬉しいものは嬉しいので、調子よく誘いに乗っておく。
『ぜひご一緒したいです。三限までと、五限です……送信、と』
私今、あの川上拓朗とLINEしてるんだ……と感動を覚える。川上さんから、じゃあ1時に校門で、と来たのを確認して、いつも通りYouTubeの新着動画の確認に入った。
翌日。
今日も川上さんに会えるんだ、とテンションが上がりいつもよりしっかり目のメイクに、お気に入りのワンピースを着た。昨日染めたばかりの髪はまだ少し色が強いので、髪飾りはなしにしておいた。
三限まで授業を受け、遂に川上さんとの待ち合わせ。
門の方へ歩いていると、後ろから声が。
「あ!Aちゃん!」
『あ、伊沢さん!こんにちは』
こっちのキャンパスに何か用事があったのだろうか。息を切らしていたので、それは聞かないでおいた。
『昨日、連絡ありがとうございました』
「うん、こちらこそ。じゃあ、予定通り、明日の午後から。よろしくね」
『はい、おねがいします』
じゃ!と急ぎ足で戻っていく伊沢さん。そんなに忙しいのに、わざわざ駆け寄ってきてくれたのかと思うと彼の人となりの良さを再確認する。
携帯を見ると、時刻は12:57。
ちょうどいいか、川上さんを待たせてないといいな、と少し早歩きで待ち合わせ場所に向かった。
『川上さん!すみません、お待たせしました?』
「こんにちは。いや、今来たとこ」
私たちの様子を見て、校門付近にいた学生達が少しざわついているのが分かる。
そりゃそうだ、川上さんは有名人だろうし、ただでさえモデルみたいにかっこいい。どうしよう、彼女だなんて噂されたら、川上さんの株が……。
「?なに?」
『いや、目立つと、あんまり良くないかなと思って。川上さん、有名人だから』
「気にすんなて。俺、今はただの学生や」
それもそうだな、と納得し、肩を並べて歩き出す。
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りんり(プロフ) - 莉華さん» ですので、莉華さんが良ければ、非表示を解除していただいても私が口出しするものではありません。もし気になる読者様から指摘がありましたらこちらで対応しますので、ぜひ気にせず執筆を続けていただきたいです。ご迷惑お掛けしました。 (2020年6月28日 23時) (レス) id: 5d8255529d (このIDを非表示/違反報告)
りんり(プロフ) - 莉華さん» 返信が遅くなってすみません。また、わざわざ当作品を読んで下さり、対応ありがとうございます。私自身当作品が大して独自性のあるものとは思っていませんし、似たような作品ならむしろ読みたいくらいです。(↑続きます) (2020年6月28日 23時) (レス) id: 5d8255529d (このIDを非表示/違反報告)
りんり(プロフ) - yukiさん» 返信がたいへん遅くなってすみません。報告、ありがとうございます。 (2020年6月28日 23時) (レス) id: 5d8255529d (このIDを非表示/違反報告)
莉華(プロフ) - yukiさん» 当事者です。この作品のことは全く存じ上げておらず、作品を作成しておりました。りんり様のこちらの作品を読ませて頂きましたが、自分でも凄く似ているな、と思いました。当該の作品に関しては非公開という形にさせて頂き、修正致します。大変申し訳ございません。 (2020年4月25日 20時) (レス) id: 907e72034e (このIDを非表示/違反報告)
yuki - すみません。似たような作品が作成されていますよ。(莉華様の「川上さんが甘々なんですが。」という作品です。) (2020年4月25日 0時) (レス) id: e5bfab260f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りんり | 作成日時:2019年1月26日 22時