六話 ページ6
ガタン、とAは壁に体を土方によって押さえられた
「あっ、あの私、沖田くんに」
「テメェ、分かってんのか?あんな場で暴れたりでもしてみろ、将軍の顔に泥を塗ることになるんだからな」
うっ、とAが怯んだ後、Aはわんわんと泣き始めた
「うっ、ふぇぇえっ、ちが、違うって言って、るじゃん!私は無理、矢理」
そのいつもの姿とは考えられないAの姿に土方は不覚にも可愛い、と思ってしまった
そしてドSスイッチが入ってしまった土方はAにこう言った
「……オラ、もっと俺の目を見て謝れよ。ちゃんと謝れなきゃ仕置きだからな」
耳元低音ボイスで囁かれAは更に怯えると土方の目を恐る恐る見て、ゆっくり口を開いた
「ご、ごめんなさ、い!もうっ、しないから……っ」
「……次、あんなことしたら仕置き決定だからな?……つーかお前、いつもと違い過ぎだろ、どうした?」
「……人に、怒られた、こと、無い。土方くんがはじ、めて」
初めて、という言葉に何故か土方は喜びを覚えそうか、と言った
「……怖かった、土方くん、凄く怖かった……っ」
しゃがみこむAの頭を謝りの意味を込めて撫でていると、Aが立ち上がった
「……土方くん!その、あー、ありがと、う。私、土方くんに言われなかったら………」
それに土方はどういたしまして、と言ってから部屋を出た
そのあとをAは着いていくと、土方の背中にまた、ありがとうと呟くのだった
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作者名:マピト | 作成日時:2018年4月21日 18時