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可愛らしい人間の微笑み。何も考えてなさそうで曖昧でふわふわとした赤子のような性格で、頬を少々紅色に染めてあたふたと焦る姿や拗ねたりと喜怒哀楽が激しくてそこがまた面白い
けれど目の前の君は何も知らない＿＿＿否、何も知らない方がよっぽど良いのだろう
(…あの準備もそろそろ進めなあかん)
全てはふた月先の為に。お前はただただ笑って俺から離れずにこの世で幸せになれればそれでいいのだから
抱きしめていた暖かかった人肌を離し怖がらないように優しい笑みを浮かべた。ほら、そうすればアンタは妖怪の俺を怖がらないでしょ？
「そろそろお腹はすきませんか？おにぎりを用意しますよ」
「…食べます」
先程のことに対して根に持っていそうにも見えたがどうやら食欲には叶わなかったらしい。後ろの方に耳を立てると大人しく俺の後ろを着いてきている足音が聞こえた。横目に彼女を見ると不満げにしながら視線を横に流していた
その様子が小柄な小動物のように見えてクスリと笑みが零れた
「あ、またなんか馬鹿にしてましたね？」
「えー？そんなことないですよ〜」
楽しくなったのを抑えて俺はまだ長く続いている夜を見上げた。先程まで高いところで満ちていた青白い月は既にその形を崩し始めていた
ふと地面に刺さる赤い彼岸花を思い出してその幻想的な形と反対に憎悪のような意味合いを持つ悲しい姿が思い浮かんでまさに自分に当てはまるなと自嘲してしまった
俺は一人ぽつりと彼女に聞こえないように小さく呟いた。
「＿＿今日はどんな夢を見ようか」
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夜紅茶(プロフ) - Naoさん» コメントありがとうございます！そんな前から見ていただいて嬉しいです！気長に続編を待っていただければ幸いです。 (2020年10月4日 19時) (
レス) id: 676346443e (このIDを非表示/違反報告)
Nao(プロフ) - この小説が書かれだした頃から見ているのですが夜紅茶さんの言葉選びは凄く人を惹きつけるもので素晴らしいと思います！続き待ってます！楽しみです！ (2020年10月4日 18時) (レス) id: b92cb2f456 (このIDを非表示/違反報告)
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