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数秒脳内の思考が停止した。離れた唇に微かに残る熱の余韻に対して小刻みに心臓が音を立てている
今、私キスした？センラさんと？
逸らしていた目線を覗くように見ると目の前の満月のような金色の瞳と交わり口端を持ち上げすっと細められた
「あまりにも可愛らしかったもので…つい？」
「つ、ついって何ですか！？ていうか私あれが初めてだったんですよ！！」
胸板を軽く押すと彼はすんなり離れてくれたが面白そうににやけているため反省しているさまは見えなかった。私は羞恥で顔が真っ赤に染まり両手で自分の顔を隠したが彼のくつくつとした笑い声が聞こえてくる
初めてのキスが天狐でしかもこんな形で奪われるとは思ってなかった…けど顔が整ってるからまだ良かったのか？……いやそんなわけない！！
私は文句を言いまくってやろうと視線を彼の方向へと移し体ごと近づけた。けれどもセンラさんはこちらに背を向けて手を口元に押し付けたまま小さく肩を震わせていた
「っく…ははははっ！」
「えっ？」
急に高笑いをしたセンラさんに少し戸惑い今度はどうしたのかと心配になったが彼は涙を薄らと浮かべながらこちらを見た
「アンタ面白いなぁ。さっきから焦りすぎて顔が百面相してますよ？」
「…一体誰のせいだと思ってるんですかぁぁ！！」
全く謝罪のしの字も見えない程軽いものだからセンラさんのツボに入った様子を見ながら私は不貞腐れるしかなかった
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夜紅茶(プロフ) - Naoさん» コメントありがとうございます！そんな前から見ていただいて嬉しいです！気長に続編を待っていただければ幸いです。 (2020年10月4日 19時) (
レス) id: 676346443e (このIDを非表示/違反報告)
Nao(プロフ) - この小説が書かれだした頃から見ているのですが夜紅茶さんの言葉選びは凄く人を惹きつけるもので素晴らしいと思います！続き待ってます！楽しみです！ (2020年10月4日 18時) (レス) id: b92cb2f456 (このIDを非表示/違反報告)
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