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部屋を出たあと扉に背をつけて深いため息をついた

口元に手の甲をつけて意味もなく空を仰ぎ、先程のAの一つ一つの行動が脳裏に流れ込んだ


(こんなんじゃ仕事ができねーよ)


執務の邪魔になるようなことは普段したりはしないけれど無論アイツのせいで仕事の方に切り替えることが難しくなってしまった

アイツのせいで乱れた。




「へぇー、ここが浦田一族の屋敷かぁ」




すると突如、人の気配も何も感じなかった場所から空気が不自然に歪むように嫌な感じがした

俺の脳内で危険察知をしていたのでその場を立ち上がり懐にしまってある小刀をいつでも抜けるように手をかける



「狼狽えてるところ邪魔してごめんなぁ」



後ろから急に声が聞こえてきたもんだから反応が遅れ俺は思いっきり後ろに向けて振ったがそれは軽々と避けられてしまった


新手の不法侵入者か?

俺の暗殺目的か?


なんて疑って油断をせず神経を研ぎ澄ますが相手には戦う意志が見えなかった



「お前何者だ」

「まぁまぁ落ち着き。別にアンタの首を取りに来たわけじゃないんやし」



「そんな物騒なものはしまって」と言われたがそんないきなり現れたやつに警戒心を解けと言われても信用ができないため言い分を無視して話を続けた


「ここには何用だ?生憎だが危害を加えるのであれば命を葬るぞ」

「いーや?ここにはお礼を言いに来ただけ…ありがとうね。Aのことを助けてくれて」

「……はっ?」


紫の瞳を細めて静かに笑みを浮かべる高身長のヤツはどこか遠い存在にいるような感じがした。

けれどコイツがなんでAの存在のことを知っているかが分からなかった。助けた時には人の気配なんてなかったし街にある店も閉まってて外の様子なんかは覗けなかったはず


「俺が今姿を現しても彼女は混乱するし、鏡の国で支えてる理の天秤もバランスが保てなくなるからね。中々手を出せないんよ」

「…お前は、誰だ?」


奴は後ろに背を向け、俺を隙間から覗きながら口端に弧を描き口を開いた



「luzやけど?」



luz、そう名乗った奴は次の瞬間には暗闇の中へと姿をくらまして目の前から消えていった



「また会おうな、うらたん?」



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ヨル(プロフ) - コメントありがとうございます!何とかひねりにひねって作品を良いものにしていきたいと思いますのでよろしくお願いします (2020年1月16日 20時) (レス) id: 676346443e (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ - この作品好きです!続き楽しみに待ってます! (2020年1月16日 20時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
パピヨンlove - ヨルさん» いやいや全然!バイト〜〜〜頑張れ!!!!!(元気玉)いつでも待ってるよ(イケウ``ォ) (2019年8月21日 1時) (レス) id: 96ecbd33f4 (このIDを非表示/違反報告)
ヨル(プロフ) - パピヨンちゃんおひさ!ありがとねー!!今、バイトとかの予定で中々更新頻度が下がってしまってね…気長に待ってて! (2019年8月11日 19時) (レス) id: 676346443e (このIDを非表示/違反報告)
パピヨンlove - ヨルさん久しぶり!!!!作品面白いね。読んでて楽しいよ!!更新頑張って! (2019年8月11日 13時) (レス) id: 96ecbd33f4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夜紅茶 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/qZN5vxyJ6V2/  
作成日時:2019年6月28日 15時

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