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中の様子は一つ一つばらつきのある石レンガが積まれていて階段を一段下っていく事に靴の音が空間全体に響いていた
「あの、ここはどうやって作られたんですか?」
「んーっとね…子供の頃の遊び?」
「えっ」
「なんだよ、俺達にだってそういう秘密の〇〇!みたいなのに憧れるくらいの子供心があっちゃ悪いか?」
「いえそういう事ではなくて…」
こんなにも高等技術を詰め込んだ結晶体の代物を子どもが作るなんてはまず不可能に近いはずだ。多分これ程たくさんの事が出来るのならば何かの賞を獲得してもおかしくない
そもそも普通は秘密の〇〇といえば当てはまるのは場所ーとか秘密基地とかそういうものだと思い込んでいたのに隠し通路って、え?
というか剣術に設計まで子供の時にもう既に大人の知識が入ってたってこと?貴族の遊びってこんな感じだったっけ?
「ちなみに設計はうらさんで俺はその組み立て担当。足りないとこは化学の力使ったりとか…」
「まぁお前の場合、魔法が使えても失敗しそうなところがあってヒヤヒヤしたよな」
「そういうことはここで言わない約束やろ!それにそん時俺が魔法を使えるようになってからまだ日が浅い時やったし仕方へんやろ!」
坂田様の元の顔つきにあどけなさがあるせいなのか子供のような膨れっ面になりながらボソボソと浦田さんに対しての文句を呟きながら前へ前へと降りていった
浦田さんは「餓鬼か」なんて他人事のように呆れ笑いを浮かべているけれども戦犯は貴方なんですよ
「今じゃ考えられねぇよなぁ。前まではあんな風に喜怒哀楽が激しくなかったし、かなり口悪かったのになぁ〜」
「…あれですか」
「そう。あの異性を疑いすぎる難癖な」
初めて出会った人に不法侵入者か?なんて刃物を突きつけながら猜疑心丸出しの瞳で睨みつけてくるなんて一体誰が予想しただろうか。最悪の出会い方だったけど本当の性格を覗き込んでみたらこんなにも青年らしさが残る優しい人なんて思わなかった
「アイツにもトラウマがあんだよ。ちょっと面白い内容なんだけどその話は直接本人から聞いてみろ」
「はぁ…」
「A!着いたよー!」
長い階段を下り、坂田様の掛け声と共にようやくたどり着いたのはガーネットとエメラルドの小さな宝石が真ん中にはめ込められてあるドアノブ付きの古びた木製扉だった
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ヨル(プロフ) - コメントありがとうございます!何とかひねりにひねって作品を良いものにしていきたいと思いますのでよろしくお願いします (2020年1月16日 20時) (レス) id: 676346443e (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ - この作品好きです!続き楽しみに待ってます! (2020年1月16日 20時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
パピヨンlove - ヨルさん» いやいや全然!バイト〜〜〜頑張れ!!!!!(元気玉)いつでも待ってるよ(イケウ``ォ) (2019年8月21日 1時) (レス) id: 96ecbd33f4 (このIDを非表示/違反報告)
ヨル(プロフ) - パピヨンちゃんおひさ!ありがとねー!!今、バイトとかの予定で中々更新頻度が下がってしまってね…気長に待ってて! (2019年8月11日 19時) (レス) id: 676346443e (このIDを非表示/違反報告)
パピヨンlove - ヨルさん久しぶり!!!!作品面白いね。読んでて楽しいよ!!更新頑張って! (2019年8月11日 13時) (レス) id: 96ecbd33f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜紅茶 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/qZN5vxyJ6V2/
作成日時:2019年6月28日 15時