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第十五章【若草の花笑み】 ページ14




花笑み

ゆりの花が開く時のノーブルなさま




.。*゚+.*.。 ゚+..。*゚+



新鮮な風の香りと目を瞑っていても眩しいくらいの光にふと目を覚ました。見慣れない天井と左手の違和感に意識を戻していく

まだ熱のせいなのか体を動かすことが出来なくてだるさも感じられる。私は首を動かして隣に視線を移してみると見覚えのある栗川色の頭髪がベットの端で綺麗に散りばめられていた



「う、うらたさん?」


彼はそれに反応するかのようにくぐもった声を漏らし私は起こしたかなとオロオロするが様子を見る限り大丈夫そうだった

眠かった脳内が一気に覚めた。左手を覗くと彼は恋人のように指を絡めてしっかりと繋ぎとめており額には濡れた布が当てられていた




『寝てろ』





あの時彼は助けてくれた

雨の冷たさなんて感じることも出来ないくらい体調が悪化している中、暖かさと優しさが雪のように静かに降ってきた感じがした

私はそれに安心しきってそのまま眠って気づけばここにいた

もしかしてここに運んでから一晩中私のところで看病してくれたのかな



「浦田さん」



今度は彼に伝わるハッキリと名前を呼んでみると握られている手が少し動きはじめた

早く起きてください、お礼を言わせてください。

すると彼は頭をゆっくりと動かしたあと身体を起こして握っていた手をするりと離した。天井に向かって体を伸ばしてから彼は深い花萌菊色の瞳をこちらに向けた



「…おはよ」

「おはようございます」



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ヨル(プロフ) - コメントありがとうございます!何とかひねりにひねって作品を良いものにしていきたいと思いますのでよろしくお願いします (2020年1月16日 20時) (レス) id: 676346443e (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ - この作品好きです!続き楽しみに待ってます! (2020年1月16日 20時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
パピヨンlove - ヨルさん» いやいや全然!バイト〜〜〜頑張れ!!!!!(元気玉)いつでも待ってるよ(イケウ``ォ) (2019年8月21日 1時) (レス) id: 96ecbd33f4 (このIDを非表示/違反報告)
ヨル(プロフ) - パピヨンちゃんおひさ!ありがとねー!!今、バイトとかの予定で中々更新頻度が下がってしまってね…気長に待ってて! (2019年8月11日 19時) (レス) id: 676346443e (このIDを非表示/違反報告)
パピヨンlove - ヨルさん久しぶり!!!!作品面白いね。読んでて楽しいよ!!更新頑張って! (2019年8月11日 13時) (レス) id: 96ecbd33f4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夜紅茶 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/qZN5vxyJ6V2/  
作成日時:2019年6月28日 15時

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