ガラスの花に麗しいキスを【歌い手】 (ページ14)

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「僕は『ウィッチクラフト』の代表“相川真冬”。また会おうね、お嬢さん？」

その声が脳内に響いたあと私はゆっくりと目を見開く。するとそこは噴水のあった広場ではなく、奥様の屋敷の前に立っていた。

どうやら無事に私は転送されたらしい。というか初めて魔法にかけられたのにそれらしい感覚はあまり感じられなかった。

(また会おうね…って社交辞令なのかな？)

今日、あった不思議な出来事を思い浮かべながら「案外楽しかったな」なんて思ったりもした。

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魔法のほうきの上に揺られながら俺は天を仰いだ。上を見上げるとたくさんの星がそれぞれの場所で輝いていた。

「…というか浦田さん、この後どう理由をつけるつもりですか？」

「センラには一応断わっておいたんだけどなぁ…まぁなんとか誤魔化せるだろ。とりあえず今日あったことは黙っとけ。」

「仕方ないですねぇ…」

まふはやれやれとした苦笑いを浮かべながらも何とか協力してくれるらしい。…裏切られないといいけど。

『お断りです！！』

あの印象に残るような呂色の瞳と交わったことを思い出した。黒い漆が濡れたような瞳に思わず俺は惹き込まれた。

(ある意味変な女…)

なんて思い出し笑いを浮かべながら、彼女の名前を小声で呟いた。

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