【d！】弱肉強食の世界で最弱の私

三強の御茶会 ページ44

no side

　中央区の遥か上空で爆発が起こる

shp《なんすんねんチーノ⁈ 》

ci《消えろショッピー!! 》

　同じチーム内で争い合い高速で飛び回っていく二人に巻き込まれた鳥族の亜人や箒に乗った亜人が次々と落ちていく

shp《俺のロリやぞ!! 》

ci《こっちのセリフだわ!! 俺の未来の嫁やぞ手出すなや!! 》


?「何しとんねんアイツら。」

　呆れた様に画面を見つめる人物

　その背中には”6対12枚の仄かに光る翼”が生えている。そのうちの2枚の翼で顔を隠し羽の隙間から白い歯が覗いていた

　その神々しい姿はまさに最高位の天使である熾天使(セラフ)そのもの

?「一人の女取り合うのってどこがロマンチックなんやろな? 理解できんけどオモロイからもっとやれめう〜」

　紅茶を嗜みながら興味なさげに画面を見ている人物。狐の耳と9本の長い尻尾を揺らしている

　東国の国々に”国喰い”と言われ恐れられる最凶の一族。”九尾の狐”

?「てかトントン、”豚の被り物”はもうええんか? 翼が光って視界の邪魔やから被っとけや。」

tn「あの被り物息苦しいんですー。むてかお前こそ尻尾邪魔やから引っ込めろや。毛が落ちて折角の菓子が食えんくなるやろが。」

os「嫌めう〜引っ込めとくの疲れるから出すめう〜」

　火に油を注ぐような九尾の発言に熾天使から強烈な殺気が放たれた

tn「……最近マフラー買い替えようと思っとたんや。九狐のファーでも案外いけそうやな。」

os「きゃー怖いめう〜魔王様助けて〜怒った豚が襲ってくるめう〜」

　九尾に魔王と言われた人物。入学式で生徒会長として演説していたグルッペン・フューラー。ケーキをモキュモキュと頬張る姿はとてもじゃないが魔王とは程遠く見える

gr「いや、いいぞ殺れトントン! この性悪狐は今の内に成敗しとった方が世界の為になるゾ!! 」

os「はぁ"ー? 圧倒的邪悪が何言っとるんや? トントン、先ずはコイツ(グルッペン)から殺った方がええやろ助太刀するわ。」

tn「手のひら返しすぎとちゃいます? 」

gr「殺るかトン氏!! ここで長年続いた因縁に白黒ハッキリつけようぜ? 」

tn「そうしたいとこやけど今は新入生やろ。こんな”八百長ゲーム”僕は見る気しませんけどね。」

os「俺は全然見るで。ショッピに絡まれよったネズミちゃん見たいけど全然画面に映らんめう。」

gr「他人は駒ぐらいにしか思ってない冷徹な奴が他人に興味を⁈ しかも女⁈ 」

os「ただちょと…な? 」


　深緑の瞳が妖しく光った

廊下は走るべからず→←おもしれー女状態

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