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今日もいつも通りベッドに入る。
あの後、みんな順調に回復し普通の生活に戻った。
看病や家事に追われ疲れきった私は、今日もすぐに眠りについた。
「___、_______。」
曖昧な意識の夢の中、あの女の子が私に話しかけた。
でも、声が聞こえない。
微笑みながら私の腕を引っ張り、あの扉の前まで来る。
半開きになっている扉からは
楽しそうにしているらっだぁ達が見えた。
見詰める時間も無く、勝手に私の手が扉に近づく。
ガチャッ
いつの間にか持っていた鍵を使い、扉を閉めた。
「…!…ぁ。」
目が覚め、バッと起き上がる。
何時もより激しい鼓動。
目尻が熱く感じ、手を伸ばすと頬には涙がつたっていた。
慌ててカーテンを開け、外を見た。
いつもの、景色だった。
あの世界から戻ってきた___
…戻ってきてしまった事を確信させた。
その後は泣きつかれて寝てしまうまで泣いた。
起きてまた悲しくなり、短い時間で
「鬼」
から
「大切な人達」
に変わっていた事を実感した。
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作者名:まっしゅるーむ x他1人 | 作成日時:2023年2月12日 23時