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"ガチャーン"
藤ヶ谷さんが言いかけた言葉を
かき消すくらいの大きな音……
振り返ると………
「なんで、あんたがここにいるのよ………」
立ち尽くす見覚えのある女性
「……………お母さん…」
15年間、一度も会わなくても分かる
継母の顔………
こんなところで会いたくなかった………
東京に来る時点で多少の覚悟はあった
でも、こんなに早く顔を合わせるとは………
「あんた……生きてたんだね……とっくに死んだと思ってたわ………いくつになったの?
ほんっと顔そっくりになったわね!
憎たらしい顔!………二度と私の前に顔見せないでちょうだい!」
カツカツとヒールの音を立ててお店を立ち去る
継母………
「Aちゃん、大丈夫?………」
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ………」
頭の奥底に閉じ込められていた
幼い頃の記憶が蘇る
(怖い……痛い………嫌だ………助けて………)
思い出すほど、苦しくて息が出来ない
「助けて………」
だんだんと荒くなる呼吸に藤ヶ谷さんが
ギュッと抱きしめてくれた
「俺の言う通りにして!吸ってー吐いてー、すぅーはぁー………大丈夫、大丈夫だから」
藤ヶ谷さんに合わせて呼吸することで
だんだんと落ち着く私………
「大丈夫だよ…俺がそばにいるから……」
藤ヶ谷さんの甘い香水の香りと
あったかい体温に
呼吸が落ち着いて行くのがわかった
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横尾渉 - 面白いです。続き待ってます! (2018年9月12日 16時) (レス) id: 0c3559fc26 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆり | 作成日時:2018年8月11日 0時