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「あのっ………私を利用して下さいっ……彼女さんを忘れるための道具でいいから……おこがましいかもしれないけど……彼女さんの代わりでいいですから………」
一瞬驚いた顔をした北山さんは
悲しそうに微笑んだ
「………こんな事言わせてごめん……俺にはそんな価値ないよ……本当に助かった……ありがとね」
弱ってる北山さんの心の隙間に漬け込もうとした自分が恥ずかしかった………
だけど、それでもいいと思うほどに
大好きな気持ちが止められない
「じゃぁ、連絡先だけでも……教えてもらえませんか?」
何度断られても引こうとしない私に観念したのか
北山さんが携帯を取り出した
お互い番号を交換すると
北山さんは玄関のドアノブに手をかけた
「じゃぁ、ありがとう………また今度お礼する」
「はい………あったかくして寝て下さいね………」
「うん…じゃ」
北山さんが階段で降りるのを見送って
パタンと扉を閉めた
「……………//////」
(何やってんの………私………)
風邪引きの北山さんを無理やり引き止めて
利用しろだなんだのって……どうかしてる………
冷静になって自分の言動に後悔した
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作者名:ゆり | 作成日時:2019年3月30日 1時