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八つ当たりなんかして………
(明日の朝、もう一度謝ろう)
部屋に入るとすぐソファにもたれかかった
北山さんの彼女ってどんな人なんだろう……
こんなに好きなのに
もう誰かのものなんだ………
いつもそう、いい男から売れていく
出会う前に戻りたい……
どれだけ泣いても涙はなかなか止まらなかった
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"ガチャッ"
扉を開けていつものように鍵を閉めると
ヒールを鳴らしてエレベーターに乗り込む
「待って！」
その声に顔をのぞかせると
玉森くんが鍵を閉めていた
「ふぅー！！！同じ時間に出れた」
にっこり笑う玉森くん
「おはよう！昨日は……ごめんね」
気まずそうに謝ると
「俺、今日から一緒に行くことにしましたから」
「うん………えっ？どこに？」
「だから、Aさんと一緒に出社することにしたんです」
「でも…………」
「決めましたから！」
ドヤ顔で振り返るとバチッと目があった
「えっ？その目………どうしたんですか？…泣いたの？」
そっと触れようとする玉森くん
(泣いたまま寝たせいで目が腫れてしまっていた)
「………大丈夫、大丈夫！ほらっ！1階着いたよ」
すり抜けてエレベーターを降りると
駅まで歩き出した
「………何かあったんですか？」
「だから大丈夫だってば！本当に……そっとしといて……」
「でも……」
「あっ、ほら電車来たよ」
「………」
2人で会社に着くと案の定
「ほらね！付き合ってるって噂本当だったんだよ」
「藤ヶ谷さんの紹介なんでしょ？」
「お似合いだけどねー」
「私はAさん、藤ヶ谷さんと付き合ってるって聞いてたけど」
女の子たちがザワザワしている
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作者名：ゆり | 作成日時：2019年3月30日 1時
