REBORN ―己の使命。そして存在―弐 (ページ26)

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姫君の対決ページ26

骸「その通りです。」

そういって微笑する六道骸。

祐「……到底信じられる話ではないな。色々質問がある。」

骸「どうぞ。」

自信満々、と言わんばかりの顔で俺を見る。

祐「まず一つ目…お前が本当の兄なら、何故ザンザスを兄だと思っている？」

骸「逃げている時に崖から落ちて、部分的な記憶障害になってしまったのです。兄がいることは覚えていたのに、顔は思い出せない、とでも嘆いたのでしょう。どういう用件か知りませんが勝手に人の妹を騙して自分が兄だと、ザンザスが名乗り出たのです。」

祐「…何故。」

骸「それは分かっていますよ。」

六道骸は目を細めて、「秘密ですよ」と人差し指だけを口の前に付きたて、呟いた。

骸「実は、Aの人体実験は失敗などしていなかった。Aの能力は、普通の人間からズバ抜けた『回復力』。しかしそういったものを考えていなかったためか失敗と勘違いしたんです。」

祐「『回復力』…。」

本当に到底信じられるような話ではない。

しかし…。

祐「…二つ目だ。部分的な記憶障害は、人体実験の時のことを覚えていないのか？」

骸「答えは『yes』ですよ。」

祐「そうか…。三つめ、…それは本当何だな…？」

骸「えぇ。」

しばらく沈黙があった。

祐「…四つ目、それを、本人に言うつもりはあるか？」

骸「それは分かりませんね。」

祐「………分かった。」

俺は席を立つ。

骸「戦いの約束、覚えておいてくださいね。」

それだけ言い残され、クローム髑髏の姿に戻った。

そのままソファーにパタンと倒れ込んで、寝息を立てて寝てしまった。

俺はため息を一つ付いて、その場を後にした。

―夜―

貴「ねぇねぇ、兄さん!!ユー…じゃなくて、アイツって強いの??」

そんな無邪気なAを横目で眺める。

―Aの兄は、ザンザスなんかではありませんよ―

その言葉が頭に残る。

…やっぱり後の方が良かったかもな。

A「にっひ(↓)っひ(↑)～♪」

ツ「A…かなりご機嫌だね…」(汗

A「まぁね～♪なんたって相手は…。」

獄「相手ってあのフードの奴だろ。」

チ「それでは、姫君同士の対戦…A・ノールvs儂多祐樹…。勝負を開始します。」

そう言われ、パーカーを脱ぐ。

まだ少し肌寒いがどうせこれから暑くなる。

山「アイツ…!!」

ツ「の、儂多君…!!??」

獄「テメェ…なんでヴァリアーに…!!!」

そんな言葉を全てまとめて片付ける。

祐「話してる暇なんてない。」