REBORN ―己の使命。そして存在―弐 (ページ25)

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兄ページ25

祐「…。」

半獣になってから、あんまり戦いたくないと言うのが本音だった。理由は半獣の力を使ったら居場所を知られる可能性が大いに広がる。

まだ半獣がりが実施されている中、力を使うのはまずいのだ。

骸「2択ですよ。命の可能性を取るか、彼女の過去をとるか。」

骸は足を組み、口元を手でやや隠しながらﾆﾔﾘと笑った。

骸「勿論他の交換条件は認めません。」

かなりの沈黙があった後、俺は蚊が鳴くような声量でつぶやいた。

祐「…戦えばいいんだろ。」

骸「おや？彼女が自分の命よりも大切ですか？」

祐「お前には関係ない。それより早く話せ。」

骸「『俺は幸せになれないから、せめてAが幸せになれる方法を探してやりたい。』…そんな事を思っていませんか。」

祐「関係ないと言っただろ。」

少し口調を強めた言った。

骸「図星ですか…。まぁいいでしょう。まず最初に言わなければいけないことがありません。」

すると目の前から骸が消えた。

祐「!?…おい、六道骸!!」

骸「Aの兄は、ザンザスなんかではありませんよ。」

急に後ろから耳元で声が聞こえた。

祐「ッ!!…いつの間に…。」

すぐに後ろを振り返って距離を取る。

そして距離を取ったところですぐにでも戦闘に入れるように構える。

骸「いけませんよ。争奪戦以外で戦闘しては失格になってしまいます。」

祐「く…」

大人しく構えた拳を下に下ろす。

祐「…で、ザンザスがAの兄じゃないっていうのは…。」

骸「はい。Aはザンザスに拾われたんですよ。」

拾……わ…れた……？

祐「どういうことだ…。」

再び構えなおす。そんな俺を六道骸はあきれたような目で見た。

骸「さっき拳を下ろしたばかりでしょう…。」

祐「いいから答えろ。」

骸「やれやれ…とりあえず、話しましょうか。まず、Aはザンザスの本当の妹ではない。これは分かりましたね？ではその前をお話しましょう。」

―――

祐「要するにまとめると…」

あれから30分くらい過ぎた時、六道骸は話し終え、俺も理解した。

祐「Aはザンザスの妹ではない。そして捨てられている所を拾われた。その前はお前と同じように人体実験に使われていた…。しかし失敗してしまい、殺されそうになった所をお前が助けた。そしてアイツの本当の兄は…。」

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―――――――――六道骸。