REBORN ―己の使命。そして存在―弐 (ページ24)

今日:18 hit、昨日:1 hit、合計:7,462 hit

黒曜ページ24

夜なのにかかわらずAが泣き叫んだあと、さっきの絶叫が嘘だったかのように幸せそうな顔で寝てしまった。

結局俺が背負って帰るのか。

祐「……ザンザス、今のAの心の叫びを、お前はどう受け入れる。」

答えは返ってはこなかった。

でも、気配を消しながら消え去っていく、ザンザスの気配は俺にでも分かった。

―朝―

俺はある所へ向かっていた。

それは…

祐「ここが黒曜、か…。」

黒曜中学校とやらに向かっていた。理由はただ一つ。

犬「んあ？お前誰だびょん。」

祐「六道骸に会いたい。出してくれ。」

奥の方には昨日戦っていたクローム髑髏もソファーに腰をかけていた。

俺は勝手に歩を進め、クローム髑髏の前で止まる。

祐「…出せるか？」

ク「…分からない…。」

口ではそういっているものの、彼女の回りを霧が包んでいく。

俺は一歩引いて、その様子を見ていた。

そして現れたのは…

骸「クフフ…珍しいですね、僕目当ての客なんて…。」

犬「むっ、骸さん!!!」

千「骸様…。」

そんな2人にお構いなしに話を切り出す。

祐「昨日のことだ。」

骸「やはり、貴方はあのフードの人でしたか。」

俺は警戒心を丸出しにしながら、話を進めて行った。

祐「余談はいい。聞きたいことを聞くだけだ。」

骸「まぁここではなんですから、奥へどうぞ。」

・・・

祐「手っとり早く終わらせたい、単刀直入に聞く。過去にお前はAに接触したことがあるよな。」

骸「えぇ。本人は覚えていないようですが。」

祐「何処で会った。マーモンは初対面のような口調で言っていた。Aが一人で無断で外出するような奴じゃない。どうやって接触した。」

口調が段々と荒くなっていく。

それは自分でも自覚済みだった。

骸「落ち着いてください。順を追って説明しましょう。それよりも…。」

チラリと俺の顔を見た。

俺は露骨に顔をしかめて、反論した。

祐「…なんだ。」

骸「今話すのは、構いません。しかし今聞いてしまうと…今夜の戦いに集中出来なくなるかもしれませんよ？それでも…」

祐「構わない。」

即答した。すこしでも相手の裏を書いてやろうと思ったが―――

骸「では話します。」

…相手も相手で答えが早かった。

骸「その代わり交換条件を出してもらいましょうか。」

ニヤリと微笑む。

骸「争奪戦後、僕と戦ってください。貴方は『半獣』なのでしょう？」

俺は言葉を詰まらせた。