REBORN ―己の使命。そして存在―弐 (ページ23)

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叫びページ23

…結局Aは逃げるが勝ちとでも言うかのように走って先に行ってしまった。

祐「まぁ…こっそり俺が後からつけてくから…。先に帰ってろ。」

…で、ストーカーのような真似をしないといけなくなった。

―――

ルッスーリアが重傷で、動ける状態ではない。

おじさんも、かなりの大けがだった。

ベルも、最近やっと取れたけど、足を骨折した。

スクアーロは、鮫の餌食になって死んでしまった。

マーモンも、いずれモスカに殺されてしまう。

ﾎﾟﾂﾘ、と涙が頬を伝わずコンクリートの上に落ちる。

またﾎﾟﾂﾘ、再びﾎﾟﾂﾘと。あふれた涙はとどまることを知らなかった。

なんで？どうしてこうなった？

別に、10代目がどうとか、そんなの、どうでもいいじゃん。

いつもの皆がいて、いつもの通り過ごして、それでいいじゃん。

お願いだから、殺さないで。

お願いだから、見捨てないで。

そんなこと、怖くて言えない。

捨てられるのは、怖い。

でも、守りたかった。ただ、後悔だけが残る。

きっと、私だけイタリアに無傷で帰るんだ。

皆傷だらけの中で、私だけ無傷で帰るんだ。

そんなの、つらすぎる。つらすぎるよ…。

私はどうしたらいいの？

―――

その時、誰かに尾行されていることに気付く。

貴「…誰。」

案外早く正体をばらしてくれるみたいで、月明かりに照らされて現れたのはユーキだった。

貴「…つけてたんだ。兄さんにﾁｸるよ？」

祐「残念だが、その『兄さん』とやらに付けるように言われた。」

そして近づいてきて…ポンっ、と頭に手を乗せる。

すぐに蹴り飛ばしてやろうと思った。しかし…、

祐「…つらいか…？……別に今はザンザスはいないから言っても―――」

貴「つらいに、決まってるじゃん。」

言いかけてる途中に、私は答えた。

貴「つらいに…決まってるじゃん!!!!」

ボロボロ泣きながら、泣き叫んだ。

貴「皆皆、いなくなっちゃうんだよ!!??目の前で、どんどんいなくなっちゃうんだよ!!??助けたくても助けられなくて、助けられても勇気が出せなくて、結局助けられなくて、皆傷だらけになって、私だけ無傷なんだよ!?私だけ安全なんだよ!!??そんなのおかしいよ!!!捨てられたくないって、今まで何も言わなかったけど、そんなのおかしいよ!!私は弱いし、戦った事だってないけど!!でも…でも…………」

一気に叫んで、ひたすら喚いて、涙で顔がぐちゃぐちゃになって、大変だった。それでも私の話しをユーキは聞いてくれていた。