EP..9 ページ9
「ごめん、ハギョナつい…」
テグナが心配そうにしゃがんで頬に触れる
その目はいつもの優しい目だ、、
「大丈夫、なんの匂いしたの?」
くんくん、と自分の服の匂いを嗅いでみるけど変な匂いはしない…
「他の…吸血鬼の匂い…」
「え!?」
「多分、相手にも俺の匂い…ばれてる、はず」
他の…?
「それって、どんな時につくものなの?」
「ハギョンに…触れたら、わかる…ハギョンは俺の番だから」
今日俺に触れたやつ…?
まさか、ホンビナ!?
いやでも…ずっと一緒に仕事してきたけどそんな吸血鬼っぽいところなんて感じたことないし…
でも俺に触れたのってホンビナだけだよな、?
あ…でもラビも俺に触った…
まさか、そんな、
どっちかが吸血鬼って事か?
「…とりあえず、カレーたべよ」
「う、うん…」
俺の手を取って立たせると、テグナは俺に背を向けてカレーの準備。
って…なんか、シャツ破れてるけど!!
「テグナ…背中シャツ破れてるけど…?」
「あ…多分、羽根出ちゃった」
「ああ、羽根ね……羽根!?」
羽根!?背中から羽根出てくるの!?
「ご飯、食べたら…見せてあげる。ハイ、ハギョナ」
はにかんだ様に笑って俺のカレーの皿を差し出す
「う、うん…」
目の前でカレー作ってるこの男は吸血鬼で、猫で、羽根が生えて……
「よし。たべよ」
考えたってしかたない。
テグナは俺には危害は加えてこないだろう
なんとなく。そう思う。
だってカレー、めっちゃうまいもん。
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作者名:p663 | 作成日時:2017年8月22日 23時