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EP..23 ページ23

う、なんか…くすぐったい…

手首に違和感を感じて目を開けるとテグナが俺の手首を捕まえてペロペロと舌を出して舐めていた

「うぎゃぁ!!?」

「!?」

俺が大声を出して飛び起きると
テグナもビクッと肩を跳ねさせた

「…な、なななにして…」

「…噛まれた跡…あったから…」

「あ…ああ、そう…そうそう!ビナが昨日テグナを助ける為に…あれ?」

手首を見て見るとくっきり残ってた筈の咬み傷がすっかりなくなっていた

「俺が舐めたから、もう治った」

「そう…って!テグンは!?体調どうなの?」
「見ての通り。元気」

ふにゃっと可愛く笑うと36度まで下がった体温計を見せてくれた。

「よかった〜…」

「あまり記憶ないけど…」

あんだけ苦しそうにしてたら、そりゃぁ意識も飛ぶよな…

「テグナが倒れたから…慌ててホンビナたち呼んだの。それでホンビナが俺の手首から血取ってテグナに口移しで…「口移し!?」

「う、ん…」

「……ハギョナ」

口移しって聞いた瞬間大きく目を見開いて俺の肩をガシッと掴んだ

「あ、あいつと口付けしたのか…俺は…」

「口付けって…まぁ、そうだけど不可抗力でしょ?」

口付けって、言い方がなんか古くて面白いけど
テグンはいかにも真剣な顔してるから笑うに笑えないよ…

「…無理…」

「でもほら、それしか方法がなかったから…」

「ハギョナ」

「え、なに…むぐっ!?」

むちゅーっと…それはもう…これでもかっていう力でテグナの唇が俺の唇を塞いだ

「ん…ぐっ…むむっ、!!」

息苦しくて思いっきり胸元を叩くとやっとテグナは唇を離した

「ぷはっ…ぜーはー…」

「これでよし…」

「良くないよ!!なにすんだよ!!」

テグンは不思議そうに首を傾げてる

「番なのにダメなのか?」

「男同士とか!ありえないでしょっ!?」
ゴシゴシと唇を手の甲で拭うとテグンは少し悲しそうに眉をひそめた

「ホンビナとはいいのにハギョンはダメなのか…?」

ホンビナとは不可抗力だって言ったのに…!
吸血鬼ってちょこちょこ常識通じないよな…

「ホンビナとは不可抗力…「もういいハギョンなんて知らない」

え、えええ!!!
俺が悪いの!?

テグンは猫に変身すると部屋に戻って布団の中に潜ってしまった…

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作者名:p663 | 作成日時:2017年8月22日 23時

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