標的184 回復祝い ページ41
＊
あれから、ベルがみんなに私が生き返ったことを報告にいくと、彼らはすぐに部屋に駆けつけ私の奇跡の蘇生を喜んでくれた。
パトさんは花束を持って、メイド長は果物を持って。
先輩は号泣してて、風羽雅さんはよかった…よかった…と何度も言ってくれた。
私はベルを含めたみんなに沢山の感謝を伝えた。
きっとあの場で口にするだけじゃ伝えきれなかっただろうけど。
だから暫くはみんなの無理難題な我儘も、感謝の気持ちとして快く受けようと思う。
そう…例え多額の請求書を全部押し付けられても……。
マーモンへの幻覚費用、ベル最初から私の口座から支払う気だったのか……。
というか無理難題な我儘言ってくるのベルくらいだけどな……。
そういえば意外な事実が発覚した。
私が目覚めた次の日、メイド長と共に先輩を空港まで見送りに行ったのだが、その時彼が言ったのだ。
「それじゃあ、またいつか！A、
そう、メイド長は先輩には普通に名前を教えていたらしい。
聞けば顔がタイプだったので教えたという。
意味がわからん。
それにしてもメリッサっていうのか。
ずっと一緒に働いてきたのに初めて知ったよ。
確かになにかの書類のサインでMと書かれていたのは見たことがあるが、勝手にメイドのMだと思ってた。
今思えばそんなわけないわな。
まあ私はもうメイド長と呼ぶのがしっくりとくるので、これからも呼び方を変えるつもりはないが。
そんなこんなで数日が経ち、私の身体もだいぶ回復して今に至る。
今日はちょっとした回復祝いだと、メイド長にお気に入りのケーキ屋さんに連れて来てもらっていた。
「ん〜！美味しかったです！ここのケーキ最高ですね！」
「フフッ、そうでしょう。…さて、ではお茶を飲んだら出ましょうか。」
「あ、もう仕事の時間ですか！すみません、忙しい中…。」
「いいのよ。たまには貴女を労ってあげないとね。」
「ありがとうございます。…あ、メイド長。ちょっとだけいいですか？」
「？」
私はケーキの並ぶショーケースに近付くと軽く悩みだす。
「なに？まだ食べ足りなかったの？」
「あ、いえ…そうじゃなくて。実はベル様に今日のこと伝えたら、自分にもケーキを買ってくるよう言われまして…。」
「なるほど。何にするの？」
何に…あの人の好きなケーキ、今日のベルの気分…。
そんなもの、大ファンであり一番の従者である私なら……。
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使用人A - 椎さん» こちらこそありがとうございました！いつもいつも椎さんのコメント、嬉しく思っていました( ; ; )大好きという言葉だけで充分です！本当に励みになりました！今後もぜひ短編集などでお楽しみください(^^) (2021年5月17日 1時) (
レス) id: 0294ce9dbf (このIDを非表示/違反報告)
使用人A - あうらさん» うぅ、そんなこと言っていただけて嬉しいです( ; ; )ありがとうございます！！ (2021年5月17日 1時) (レス) id: 0294ce9dbf (このIDを非表示/違反報告)
椎(プロフ) - ありがとうございました。本当に最高でした。私の語彙力がなくどう申し上げれば良いのかわからないのですが、本当に大好きです。短編集も大事に読ませさていただきます。完結までこの作品を書き上げていただきありがとうございました。 (2021年5月16日 3時) (レス) id: 28ea984428 (このIDを非表示/違反報告)
あうら(プロフ) - 使用人Aさん» 本編、とても最高でした！！！本編終わってしまったということですが、何度も読み返したいと思ってます!!今後の作品も楽しみにしてます！ (2021年5月14日 23時) (レス) id: 9595e28ab8 (このIDを非表示/違反報告)
使用人A - フレアさん» いつもいつもコメントありがとうございます！！フレアさんの言葉、いつも励まされてきました！ありがとうございます( ; ; )お知らせにも書きましたが、一応その後の日常としてちょっとした短編集的なのを書くつもりなので、よろしければそちらもお楽しみください(^^) (2021年5月14日 18時) (レス) id: 0294ce9dbf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：使用人A | 作成日時：2021年3月24日 23時
