5話 道化師の心中 ページ6
長いことぼーっとしてた気がする。
イヴの名前はなんだっけ
あっ、イヴはイヴ・クレインって名前だった。
ここはどこだっけ
剣や槍がある、Weapon…そうか、武器屋さんだ。
何となく状況を確認してあたりを見回す
周りには強そうな大人達が自分のお金と武器の値段を見比べ、頭を悩ませている。
–––––買いたいなら買えばいいのに
イヴならきっと買うよ、なんて思いながら武器屋の扉を開くき外に出る
外は少し肌寒い、寒いのは好きでも嫌いでもないや。
イヴはこの前何故かこの世界にやってきた
前触れもなく、突然。
イヴはフィンランドでは有名なクレイン財閥の1番目の御曹司であり跡取りだった。
お母さんは日本人だからフィンランド人と日本人のハーフで、母国語であるフィンランド語ももちろん日本語も喋れる。
まあ基本はフィンランド語だけど。
ある休日の昼間
家で弟二人と妹一人と一緒にイヴの部屋でゲームをしていた時、急にこの世界に落ちてきた。
どこからって?
もちろん空から。
「…………寂しいなぁ」
霞がかかったきょうだいの顔を思い浮かべながら歩き出し、考えるのをやめた。
––––––行き先は、近い未来共に魔王を倒す仲間の元。
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