舞い堕ちた少女と流星ボーイ～第2章～ (ページ26)

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舞い上がって68 ページ26

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豪炎寺side

ｶﾞﾁｬｯと大きな扉を開ける。

この扉の向こうには...、

父「結論はできたか？」

父親がいる。

豪「結論って..？」

父「いちいち聞き返すな。

今まで何度この議論をしてきたことか。

いつサッカーを辞めるかと言う話しに決まっているだろう？」

っ！！

父「医者は人の命を救うのが仕事だ。」

豪「サッカーだって世界中の人達に希望を与えるスポーツです。」

俺は言い返す。

サッカーを続けていたいから。

父「サッカーで誰か救えるのか？」

っ！！

父「一時の希望は与えるかもしれんがサッカーで患者が治るのか？

所詮は“遊び”

サッカーは人の命までは救えない。

お前にとって最良の道はサッカー選手になることではなく医者になることだ。

なぜならお前は私の医者としてのDNAを継いでいる。

断ることは許さない。」

.

＿＿「断ることは許さない。」

父さんの言葉が頭から離れないまま父さんの部屋を後にした。

俺は弱虫だ。

父さん1人説得することができなかった。

豪「Aちょっといいか？」

福『？』

夕香の面倒を見ていたAを部屋に連れていき今あったことを全てを打ち明けた。

こいつなら....何かしてくれる。

そんな淡い希望を持っていた。

が、

福『いいなぁ。』

俺の想像とは遥か上のことを口にした。

豪「な、なにを..、」

福『だってそれって豪炎寺君の将来を気にしてるんじゃない？』

言われて見れば......。

豪「そうかも、知れない。

だが「いいなぁ。」...こっちは真剣に考えて＿＿＿A？」

Aの顔は悲しげな表情をしていた。

福『あ、ご、ごめん。

私には“お父さん”と呼べる人が居なくてさ。』

豪「え？」

福『両親が離婚してお母さんに引き取られたけどお母さんとも三年以上会ってなくて、今までお手伝いさんに面倒を見てもらってたの。』

豪「、すまない」

福『さ、戻ろっか。
秋ちゃんに怒られちゃうし。

と言いたいけど1つだけ。』

？

福『豪炎寺君が医者になりたいなら私も皆も応援するけど嫌なんでしょ？

ならお父さんに自分の気持ちを伝えればいいじゃん？』

Aなりに考えてくれているのは分かる。

けど

今の俺には

それが一番難しい。