発症�� ページ4
潤「おい、智っ…！！正気に戻れよっ！！」
潤くんが、大ちゃんの肩を掴んで言った。
智「正気だよ？」
潤「どこがだよっ！！頼むから、しっかりしてくれよっ！！」
智「失礼だなぁ。しっかりしてるよ」
潤「おまえがこんなことするわけねーんだよっ…！」
大ちゃんの肩をドンッと押した。
潤「智はっ…優しい奴なんだよっっ…」
潤くんの声が震えている。
潤「…さっき俺をかばってくれた優しい智は、どこ行っちまったんだよっっ…！！」
涙声で怒鳴る潤くんの声が暗い森に響いた。
潤くんは目に涙をいっぱい溜めて、大ちゃんを真っ直ぐに見つめている。
翔ちゃんもニノも、複雑な表情で大ちゃんを見ている。
俺は、どんな顔で大ちゃんを見つめているだろう…。
智「なんだよ、その目は」
翔潤和雅「………」
智「俺が変だって言いたいの？」
大ちゃんの顔が見る見る険しくなっていく。
智「あんだコラ"ァァッ‼‼ ブッ殺すゾッッ‼‼」
まるでヤクザのような口調で怒鳴り始めた大ちゃんの顔は、目が据わっていて別人のようだ。
見たこともない大ちゃんの顔と怒鳴る姿。
いつも穏やかな口調で、ふにゃんと柔らかく笑う大ちゃんの面影はどこにもない。
翔「嘘だろっ…智くんっっ…」
翔ちゃんの目から涙がツーっと伝った。
翔「こんなのっ…智くんじゃないっっ…」
智「あん？」
翔「こんなん智くんじゃねぇよっっ…！！」
涙を流しながら言うと、大ちゃんはナイフを持ったまま翔ちゃんの方へ近づいていった。
智「よしよし、翔ちゃん。怖がらせてゴメンね？」
突然、子供をあやすように翔ちゃんの頭を撫で始めた。
智「翔ちゃんは怖がりだもんね。それに、俺がいないとダメだもんね？」
翔「智くんっ…」
智「でももう、面倒くさいなあ」
翔「えっ…」
智「ねぇ、翔ちゃん」
翔「………」
智「死んで？」
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作者名：さくら 樹里
| 作成日時：2021年2月6日 0時
