狂人島【オワリの始まり編】 (ページ21)

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連鎖② ページ21

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潤「この俺を殺すだと？フッ、上等じゃねーか」

潤くんが不敵な笑みを浮かべながら、渡辺さんに拳銃を向けていた。

雅「潤くんっ…！」

潤「テメーらどけよ。そいつは俺が殺る(ヤる)」

俺達の顔は一切見ないまま、渡辺さんのことだけを真っ直ぐに見ている。

その渡辺さんを見る目が、なんだか怖かった。

怒りの目つきではなく、まるで殺すのを楽しみにしているかのような目つきだ。

俺達は潤くんに言われるがまま、押さえつけていた手を離し、渡辺さんから離れた。

潤くんがジリジリと渡辺さんの方へ詰め寄る。

拳銃を向けたまま。

倒れたままの渡辺さんは、頭だけを起こし、手を前にかざしながら体をビクビクと震わせた。

渡「やっ・・やめろっ・・撃つなっ！！」

完全に恐怖におののく渡辺さんの姿を見て、潤くんはニヤリと笑った。

翔「やめろ、潤っ！！！」

翔ちゃんが声をかけた瞬間。

バァンッッッ

森に銃声が響いた。

渡辺さんの身体がビクンと跳ねた。

渡辺さんの右胸から、ドクドクと血が溢れ出す。

潤くんは渡辺さんを撃ったんだ。

俺達は呆然としていた。

本当に撃つとは思わなかった。

渡辺さんは苦痛の表情で撃たれた胸を押さえている。

でも、まだ生きている。

助からないと分かっていても止血をしてあげるべきか。

そんなことを考えていた時。

潤くんが、倒れている渡辺さんの上に馬乗りになった。

潤「一発で殺しちまうのは、つまんねーだろ？次はどこを撃ってやろーか？」

不敵な笑みを浮かべたまま、再び銃を渡辺さんに向けた。