狂人島【オワリの始まり編】 (ページ20)

今日:19 hit、昨日:0 hit、合計:26,743 hit

連鎖① ページ20

渡「刺されたな。数分で発症するだろう。彼もおしまいだ」

潤くんが撃ち殺される。

それだけは避けたくて、引き金を引こうとする渡辺さんに俺と翔ちゃんとニノで飛びかかった。

その拍子で、バァンと一発発砲された。

拳銃は上を向いていて、空を撃った。

渡「何をするんだ！やめろ！！」

3人がかりで渡辺さんを地面に押さえつけた。

暴れる身体を必死に押さえつけ、痛いくらいに腕をねじり上げると、渡辺さんの手から拳銃が離れた。

ソレを足で蹴り飛ばし、サーッと地面の上を拳銃が滑っていった。

それでも離すまいと、必死に腕や脚を押さえつけていた。

よっぽど痛いのか、渡辺さんは顔を歪めている。

だけど、この手を離すことなんて出来ない。

渡辺さんを押さえつける俺の手が段々痺れてきた…。

このままでは先に自分の腕が力尽きてしまいそうだ。

暴れる力はちっとも緩まない。

どうしたらいいのか。

すると、そんな俺の様子に気付いたのか、翔ちゃんが渡辺さんの腰に掛けてあるサバイバルナイフを抜き取って、刃の先端を渡辺さんの首に向けた。

翔「これ以上暴れたら、このまま突き刺すからな」

翔ちゃんが怖い顔で脅しに出た。

渡「馬鹿め、突き刺す相手が違うだろう！殺すなら、あそこにいる友達を殺すんだな！！」

渡辺さんは翔ちゃんの脅しに怯むことなく、翔ちゃんを睨んでいる。

翔ちゃんは眉毛をピクッとさせた。

どうするのだろうか。

渡辺さんを殺してしまうのか。

それとも・・・

不安な気持ちで翔ちゃんを見つめていると。

カチャ

俺達の近くで拳銃を構える音がした。