新たな味方�� ページ37
ニ「あーーっ！！お前ぇぇ！！」
あ「ヤッホー♪ にのちゃん、元気ぃ〜？」
ニ「何がヤッホーだ！！この状況見て、『元気だよ』なんて100%返ってこないのが分かんねぇかなぁぁ！！」
櫻「二宮、急にどうしたっ⁉大丈夫っ⁉」
ニ「せんせぇー！！奴がここに居ます！！」
ヤバイ奴でも見るかのような表情の先生に、俺はどうにか訴えたくて必死に緑の男を指差した。
ニ「ここに、緑の服を着た頭の悪そうな変態男の姿をした妖精が居るんです！！」
櫻「はあ⁉」
あ「わっ♪ この先生、ちょーイケメーン♡俺、タイプ！」
無駄にキラキラなスマイルで先生に手を振るこの男。
先生は当然、この男の姿は見えていない。
それを良いことに、奴はふわふわと先生のそばへ近寄り。
チュッとほっぺたにキスをした。
ニ「あーーーーッ！！！(泣)」
にんまりと満足そうな笑みを見せるそいつの服を引っ張って、慌てて先生から引き剥がした。
櫻「なになになにっ⁉ なんか今、ほっぺたに何か触れた気がしたんだけど‼」
戸惑っている様子でほっぺたを触る先生を見て、俺の火山が大爆発した。
ニ「キサマぁああああッッ！！！」
あ「にのちゃん、女の子のくせに『キサマ』は良くないよ？」
ニ「やかましいんだよッ！キサマよくも(俺の)先生にぃ！！」
櫻「えっ！俺、何かされたの！？」
智「さあ。さっぱり分からんけど、さっきから薄っすら声がすんだよなぁ。ちょっと鼻にかかったような、オネエみたいな」
あ「ちょっとぉ、そこの童顔くんっ！！俺、オネエじゃねーしっ！」
キョロキョロと周りを見回す兄貴。
何故だか、この人には声だけ薄っすらと聞こえているらしい。
潤くんは先生と同じで、姿も声も全くだったのに。
謎。
そんなことはこの際どうでもいい。
コイツをぶっ殺ーすッッ‼‼
そいつに向かって手を伸ばし。
ギュッと鼻を摘んでやった。
あ「痛い痛い痛い‼ にのちゃん痛いよ鼻取れちゃう‼‼」
ニ「俺からチ○こ取ったんだから鼻くらいいいだろうよ！」
あ「痛いって！ごめんて！マジごめんてぇ！！(泣)」
ニ「うるさーーーいっ！！！」
俺に向かって手を合わせて謝まるこの男の鼻を摘んでグイグイ引っ張っていると、やがて先生と兄貴に「落ち着け」となだめられた。
その結果。
なんとか先生に妖精の存在と女の子になってしまったという事実を信じてもらえたのだった。
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作者名：さくら 樹里
| 作成日時：2020年2月16日 1時
