あのプロ意識の塊の九条天には七瀬天の頃から付き合っている彼女がいるらしい……！？part４【九条天】

第百五十五話 ページ12

記者会見の１５分前。

記者会見を見る準備をして、スマホを握りしめて待機中。

握りしめているスマホからピコンというが音聞こえてきた。

握りしめている指の力を少し緩めて、スマホの画面を見ると、そこに表示されていた名前は『九条天』。

天だ。

慌ててトーク画面を開くと

「行ってきます。」

と一言だけ書かれていた。

私は

『頑張ってね。いってらっしゃい。』

と打って送信ボタンをタップした。

するとすぐに既読がついて、王様プリンのスタンプが送られてきた。

もうすぐ記者会見が始まる。
自分が記者会見に出るわけではないけどすごい緊張する。

私はまたスマホを握りしめた。

……私は緊張すると何かを握りしめる癖がある。
特にスマホ中毒の私はスマホは常に持っているのでスマホを握りしめることが多い。
本番中なんかで握りしめる物がないときは、手をぐっと握りしめている。

たまにスマホがメキメキいってるけど気にしたら終わりだ。うん。

開始まであと２分。

もう１度トイレ行っとこう。

緊張するとトイレ近くなるよね。

握りすぎて手の温度で暖かくなったスマホを机に置いてトイレに行った。
トイレに行ってる間にスマホは冷たくなっていたけど再び握りしめたためすぐに暖かくなってしまった。

さぁ、始まるまであと１分。

さっきに増して心臓がバクバクいってる。

『すー。はー。』

としばらく深呼吸をして呼吸を整えていると、さっきまで全然違う放送をしていたディスプレイに天が映っていた。

あ、始まったんだ。

「今回このような場を開かせていただいたのは、今騒がれている僕と、声優の九十九Aさんとの関係についてです。」

挨拶をして天が本題を話し始めた。

第百五十六話→←第百五十四話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す