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苗木を植える作業は明日にしようと押し入れに置いておき、ご飯を食べた後私と鶴丸は布団に入る。
「……鶴丸。」
「何だ？」
「私は、やっぱりおかしいのでしょうか…？」
彼女の言葉が頭にこびりついている。
いつからか表情や感情の変化が乏しくなり、髪色と同様に人から敬遠される要因になった。
慣れてしまった言葉のはずなのに、今は何故か気になってしまう。
彼にも……刀剣男士たちにも『おかしい』と思われているのか。
私は布団をぎゅっと握りしめる。
「まぁ、あまり表情や感情が変化しない
人間ってのはそこらの人間に比べりゃ変わってるな。」
「……そうですか。」
「でも、それって何かいけないことか？」
「……え？」
「変わってるってのは、個性が強いって事だ。そこら辺の型にはまった奴らとは違って、自分らしさを周囲に表現出来る。俺はそっちのが面白くて好きだな。」
変わってるのが……好き？
「大体、乱とか加州とか見てみろ。あいつらだってよっぽど変わってるだろ？」
「それは……まあ……。」
「だったら変わり者同士、ちょうどいいじゃないか。あいつらはあんたを慕ってるし、あんたもあいつらになんやかんやで甘い。関係は良好だろう？だったらいちいち気にするな。そのままのあんたでいいんだ。」
私のままで……。
「ふふ。そうですか。」
「変に性格ねじ曲げたら、かえって皆あんたを殺しにかかるかもしれないぞ。」
「それは嫌ですね。」
漫才を見ても笑うことは滅多に無かった。
何かを壊されても怒鳴ることも無かった。
皆から気味悪がられても涙を流す事も無くなった。
だから更に気味悪がられていたのに。
だからずっと1人でいるしかないと強がっていたのに。
何で彼らは『私』を受け入れてくれるのだろう。
胸にまた暖かい気持ちが込み上げてくる。
「審神者？」
「……まさか、鶴丸に励まされる日が来るなんて思いませんでした。」
「別に励ましては…！！！」
「いいです。それでも。……ありがとう、鶴丸。」
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作者名：桜花 | 作成日時：2020年4月24日 0時
