白き鶴からの贈り物【刀剣乱舞】 (ページ45)

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「あっさり自首しに行ったな。」
「ですなあ。」

明石は煮え切らない表情をしている。
彼も彼女の言い分が気に入らなかったのだろうか。

「あの、明石。何とも言えない結果になってしまい申し訳ありません。」

私はお辞儀をする。

「……別にええ。蛍丸殺した理由も知れたし、自首もしはったし、それでちょっとすっきりしたわ。」
「そうですか…。」

何故自分の本丸の蛍丸だけより大切にしようとするのか。
特別な関係でもない限り、刀剣男士は皆平等に接するべきだ。
そもそも、そこまで大事なら何故万屋へ来る時に蛍丸を付き添いとして連れてこない？
ほたる饅頭も『贖罪』の為に買っていたなら私に3袋分も渡さないのでは？
毒についても、罪の意識があるなら捨てればいいのに何故わざわざ持っているのか。
再犯の可能性があるというのに。
何より、彼女がこの件で真っ先に自首しなかったこと、保護者の明石に謝罪をしなかったことがそもそも変な話だ。
彼女は『贖罪』という大義名分をつけて自分に都合のいいことをしているだけ。
自分の罪と真の意味で向き合おうとしていない。
鶴丸の言っていた通り、『偽善』だ。

「…とりあえず帰りまへん？もう遅い時間や。」
「そうですね。」

私たちは苗木を持ってお店を出る。