検索窓
今日:11 hit、昨日:0 hit、合計:16,220 hit

第10話 ページ10

店でケーキとお酒がサプライズされた。



その夜は楽しくて



ママは瓶を抱えてソファーで横たわっている。



来てくれた客を見送ったあと片付け。



カランカランという音に


もう閉店ですと声を出すと



お誕生日おめでとう



と帽子を胸に下ろして現れたのは



天谷奴零だった



ありがとうございます!


えっと、なんか飲みますか??



じゃあ頂こうかな。



戸棚から瓶を引っ張り出し、


綺麗に磨かれたコップに注ぐ



コココココと空気に触れながらゆっくりと注ぎ込む



わりーなプレゼントなくって



カウンターに腰掛けた零さんの前に


白いコースターを置く。



いえいえ!零さんからのおめでとうが


いっっちばんのプレゼントです!



ははっ、ありがてぇな



いつも飲んでたウイスキーを渡すと



お前もなんか飲めよ。



…じゃあお言葉に甘えて。



さっき飲み終えたコップに



同じモノを追加し隣に座る



ん、改めて。おめでとうAくん




カンっと乾杯してカクテルを口に含んだ



じっと見つめてくるのが分かって



なんですか?


と首を傾げる



いつもなら絶対しないから多分酔ってる



ん?あぁ、可愛いなと思ってな



俺が??ははっよく言われますね



…うん。やっぱ可愛くねーわww



えー酷いー!!




ほんの4、50分。



零さんが飲み終わるまでのたったそれだけ。



借金はなくなり、生活に少しは余裕が出てきた。



帰宅すると留守電が入っていた。



母からでたまには遊びおいで、と


誕生日おめでとうの言葉だった。



少し休みを貰って実家に顔を出すことにした。

母は大いに喜んだ。



新しい父親でも探してるのかとも思ったが


まだそうじゃなさそう。



よく来ていた実家に1日泊る。


俺が来るって連絡入れたからか、


今日はすき焼きよ!などと



今までの生活が嘘のように豪華なものだった。




じいちゃんはまだまだ元気なようで…



ほらA!もっとくえ!飲め!と進めてくるのだ。




おばあちゃんも楽しそうだから別に止めない



はいはいと適当にヤシらってから



テレビに目を向けると


今をときめく人気お笑い芸人の



白膠木簓(ぬるでささら)がトークしていた。



みんなの寝たのを確認して


飲めるようになったビールに



カシュッと空気を含ませる

第11話→←第9話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.1/10 (24 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
37人がお気に入り
設定タグ:男主 , 天谷奴零
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:敬語ペンギン | 作成日時:2019年12月19日 19時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。