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七話 ページ8

「……ふーん、いい友達じゃん」


彼はフッと微笑みながらそう言った。


「はは……そ、うかな……。


し、慎也も、どうして弓道部に?」


「え、俺?俺はー……」


慎也は暗い顔をした。


もしかして、聞いたらまずかったかな……。



何か言葉を探してると、後ろから声が聞こえた。



「あれ?君たち誰?」



「あ……」



振り返ると、一人の男性が立っていた。


その人は間違いなく、部活動紹介の日にちょっとした事故を起こした弓道部部長だ。


そして、その後ろからぞろぞろと人が出てきた。


「どしたんー」


「あ?もしかして一年?」


「え、どらどら……」


弓道部部長は、僕が持っていた紙を奪うように取った。



「あ!もしかして俺らの部に入りたいの!?」


そう言ったあと、後ろにいる人達も


「まじ!?」 「嘘ですよね!?」 「大事件だ!!」と騒いでいた。


きっと、後ろにいる人達は弓道部部員なんだろう。


「もしかして、そちらの方も?」


後ろにいた女の人が、慎也の持っていた紙をひょい、と取った。


「やったわ!そうみたい」


女の人がブイサインをする。


「私達に二人の後輩ができたってことだよね!」


「今年はゼロかもしれねえって騒いでたのにな」


「てか、新入部員が年々減ってってるん笑うんやけど」


「何言ってんの!もっと盛り上がろう!ほら、いぇーい!」


部長がそう言った後、数人が「いぇーい!」と言った。


僕はノリについていけず、ポカンとしながら慎也を見た。



慎也は先輩たちを見て、どこか苦しそうな表情をしていた。


そういえば、慎也が弓道部に入りたい理由聞けなかったな。


気になるけれど、また機会はあるだろう。




その時には、仲良くなれていたらいいな。

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餅木(プロフ) - シリアスな感じが好きです! (2022年1月26日 18時) (レス) @page11 id: c3e8d9b56b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:つきなが | 作成日時:2018年2月7日 18時

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