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二話 ページ3

学校に着くと、クラス発表の紙とコサージュが渡された。


僕は胸元にコサージュを付け、クラスを確認する。


思ってたよりクラス数は多く、僕は八組だった。


人が多いせいか、入学式を行った体育館は暑く感じた。


入学式が終わると教室へ向かい、担任の自己紹介がはじまった。


僕達はまだ自己紹介をしていないけれど、なんとなく僕のクラスは穏やかな人が多いように思えた。


このクラスなら、うまくやっていけるかもしれない。


そう頭と心に言い聞かせていた。


「なぁ想空、部活何にすんの?」


「え?」


帰り道、急に碧人に話しかけられ驚いた。


部活……か。


帰宅部でもいいかなと思ったが、どうせなら何かしらには入りたい。


「やっぱ想空はサッカー部か?」


「ずっとやってきたからね。でも、新しいことにも挑戦してみたい」


「ふーん、例えば?」


例えば……?


頭を悩ませたものの、すぐには思い浮かばなかった。


「……わからない」


「なんでや」


碧人は僕の頭をベシッと叩くようにしてきたが、その手は僕の頭をすり抜けていった。


少し無言が続いた後、碧人が口を開いた。


「……これは俺の案だけど、弓道部なんか良くない?」


弓道。


なぜ弓道なのだろう。未経験だから一つの選択としては良い。


でも、弓道ってすごく難しいよな?経験はないけど絶対難しいということだけはわかる。


そんな僕をよそに、碧人は一人興奮して僕のそばを飛び回る。


「うん!弓道いい!想空、入部しろよ!絶対向いてるって!」


何を根拠に言ってるのかは分からないが、「絶対向いてる」という言葉に、僕は少しだけ弓道に興味をもった。


弓道部……考えてみるか。

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餅木(プロフ) - シリアスな感じが好きです! (2022年1月26日 18時) (レス) @page11 id: c3e8d9b56b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:つきなが | 作成日時:2018年2月7日 18時

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