夢の続きを始めよう。【Kazuya.O】 (ページ7)

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「ホンマいいよ、お金なんて」

「ダメ、これはちゃんとしなきゃ」

「律儀やなぁ。俺が食べたい言うて買ってきたのに…でも、分かった」

困った顔をしつつも、私からソフトクリーム代を受け取る大橋くん。

「さて、小腹も満たされたことやし…みっちーへのプレゼント探しを再開しますか！」

「だね、…あっ。そう言えば」

「ん？」

「道枝くん、この前雑誌の取材で安眠のクッションが欲しいって話してた…」

「クッションか～、それ良いかも知れん！夜遅く収録することもあるし…仕事の疲れを取るには睡眠から始まるって言うしな」

「この近くにインテリアショップがあったはず、…行ってみる？」

「うん！」

ベンチであらかじめ目的地のお店をググり、彼に案内しながら進み始めた。

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「おーっ、どれもみんなフカフカや…！！」

辿り着いた先にあったのは、柔らかい素材で出来た肌触りの良いたくさんのクッション。

「みっちー、どんな形やと喜ぶと思う？」

「うーん、例えばこっちの…楕円形とかは？」

「良いな！抱き締めやすそう」

「そこがポイント…？(笑)」

「大事やろ？(笑)」

道枝くんがクッションを抱き締める姿をイメージする。

“気持ちいい……”

…いけない、…たまらなさすぎる。

「みっちーのメンカラはピンクやし、…やったらこれとかも良いかな」

彼がそう言って見つけたのは私が言った楕円形で、淡い桃色に染まったクッションで。

【抱き枕ならぬ、抱きクッションとして人気です】のキャプションが付いていた。

「うん、良いと思う」

「よっしゃ！じゃあこれにする！そうや、ついでにメンバーにも買おうかな。小さめのヤツ」

“ちょっと見繕ってくるわ”

彼を見送って、1人で店内を回る。

そして、…目に止まった、フワフワのマスコット。

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「……可愛い………」

緑色の首輪をした、つぶらな瞳の柴犬。

どことなく…大橋くんに似ていた。

欲しい……

でも、午前中ショップでグッズ買ったしな……買えるわ買えるけど……

悩みに悩んで手に取らないでいると、

「Aちゃん、見てくれへん？」

「……あ、……」

カゴいっぱいにクッションを入れた彼が戻ってきて。

「…Aちゃん？」

「ううん、何でもない。…わ、いっぱい選んだね！」

…迷った右手を引っ込めた。

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「…」

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