◇*-8-*◇ ページ8
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「ありがとうな、一緒に選んでくれて」
「ううん、私は何も…」
「みっちー、きっと…いや間違いなく！喜んでくれると思う！」
ウキウキした足取りで、大きな紙袋に入った彼への贈り物を大事そうに抱える彼。
紙袋には道枝くんにだけじゃなく、5人に向けて買った品も入っていた。
…本当に嬉しそう。
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見ていて、凄く和む。
一方で……そろそろ気付かなきゃならないと悟る。
ピタリと止まった、私の両足。
「…Aちゃん、どした？」
「……」
言わないと。
いつまでも夢の中にはいられない。
彼の目的は果たされた。
もう、私が隣に並ぶ理由がない。
……そう、分かってるのに、
「……っ、……」
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「……この紙袋、実は結構ギリギリなんよね」
「…え…？」
「店員さんに無理言うて1つにまとめてもらってパンパンでさ…破れないように見ててほしい。次の収録場所、ここから近いから」
「どうせなら2人で、みっちーに渡そ！」
「……、へっ！？」
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「えーっと、楽屋楽屋……」
「っ、大橋くん、待って！私、一般人で部外者だよ…！？こんなとこ入れない！」
「大丈夫大丈夫！警備員さんには俺から言うたし、マネージャーにも後から言っとくから！」
「そういうことじゃなくて…！」
どうして、どうして、こうなった！？
思考回路が全く付いて行けない…！
ズンズンと廊下を前進する大橋くんを何とか追いかけるのみ。
ｶﾞﾁｬ
「お疲れ様でーす！」
「……待っ……！」
「大橋、相変わらず声が大きい！もっと小さく……」
「はっすんお疲れー……って、」
「…女の子…？」
「リーダー、その子…誰っすか？」
「てか凄い大きさの紙袋持ってんねんけど！何入ってるん！？」
「……大橋くん？」
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……神様。
今日は、命日なのでしょうか。
「紹介するわ！この子、新メンバーのAちゃん！」
「新メンバー！？ホンマに！？」
「女の子……！？え、ちょっと待って」
「俺よりアザとかったらキャラ被るんやけど…そこはどうなん？」
「紙袋の中身気になる！恭平開けようや！」
「おん！」
「…いやいや！ボケに決まってるやろ！お前ら気付け！大吾とみっちーは鵜呑みにしない！流星も対抗心持たんでいい！長尾、恭平……勝手に開けない！」
…視界を、推しが占領しています。
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- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
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作者名：clover
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php
作成日時：2021年11月22日 14時
