ミチル、かく語りき ページ21
「あれはね、私の代役とあった時…名前は…忘れた
ここでは『アリサ』とでも言っておきましょうかーーーー」
〜ミチル視点・回想〜
『ねえ、アリス』
『なに?』
『不思議の国ってあると思う?』
『あるんじゃない?夢の中だけだけれども』
『そうねー…』
『一緒に見たんじゃないの?その夢を』
『………そうね』
『(今の空白期間なに?)』
『………そうね、あなたから主役の座を貰おうかしらね』
『え?ええ?どういうこと?』
『つまりね、あなたから運命を貰う…きっと無理だろうから奪おうかしら
鏡の国は私が見られるように』
『え、アリサ?どうしたの?いつもと…
(あれ、何このトランプ…、あっ…まさか)』
その時、私の運命は消えかかっていた
小さい頃の私でも分かった、これは運命を吸い取るトランプなんだって
『トランプをいただくわ!』
『やだ!絶対に渡さない!』
そう言い放ったあと、私は逃げ出した
『はあはあ、はあ…』
しばらくたった後、変なバケモノみたいなのが出てきた…まあ、今だとそれがヴィランって言うのは分かる
『あ、やだ…来ないで…』
でも、ヴィランはやってくる
私は森に逃げ込んだ
けど、そのビィランは数を増してくばかりだった
『はあ…もう無理…』
休もうとした瞬間
『クルルル…』
休むタイミングが悪かったのかビィランがやってきた
しかも、自分の方に向かってくる
私はバケモノが気づきませんように、気づきませんようにと祈っていた
けど、気づいてしまった
私は逃げようとした、でも体に力が入らなかった
普通、修羅場になると力が入るもの、だけど動かない
『(わな…?まさか)』
そう、そのまさかだった
『(やだ…だれか…助けて!)』
バケモノが目の前に大勢いた、
襲われる、その瞬間にビィランが消えた
ぱっと、見たところ若い男の人だった
その人が次々とビィランを倒していった
『大丈夫か?』
その人がビィランが片づけた時に言った
『あ、あ、はい…』
『なんでそんなに焦ってるんだ?』
『実は…』
私はそれまでのことをその人に全部話した
『で、君はアリスだったんだな』
『そうなんです、ところで…あなたは…』
『あぁ、ごめん、自己紹介忘れてた
俺は、ルートヴィッヒ、ルートヴィッヒ・グリムだ』
『なんとお呼びすれば…』
『なんとでも、兄さん達からはルーイって呼ばれてるけど…』
『じゃあ、ルーイさんって呼びますね』
それが、私とルーイさんと出会った時だった
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