想区の『結末』 ページ15
｢…あなたたちは？｣
｢私はレイナよ、よろしくね｣
｢私はシェインです。｣
｢ファルル！ボーカルドールだよ！｣
｢紫京院ひびきだ、よろしくな｣
｢そして私はナノ…｣
｢お姉ちゃんもう自己紹介したでしょ？｣
｢…懐かしい、ナノハ、ユイカ｣
ベラの一言にナノハは疑問を思った
｢…あたしたち、前にベラと会ったことあった…？｣
｢…私は若草物語の想区の出身で、代役｣
｢…代役って、主役が務められなくなった時の…代わり？｣
｢あ、そういえば若草物語の想区で出会ったエイミーに似てる、エイミーはツインテールだったけど｣
ベラは長い金髪を下ろしている
｢…でも、私は誰かの代わりになることを拒んだから、それでこのプリパラの想区に来た。それが私の『結末』｣
｢…さっきから強調しているが、『結末』とは何なんだ？｣
｢…そのままよ、物語の終わる時のこと。この想区の『結末』は狂ってる。カオステラーが2人いるのかしら…想像つかない。｣
「待って、2人いるの？」
「まだ、わからないけどね…でも、何かがおかしい…あのちりって子は…カオステラーじゃないわ、カオス・のんに協力しているだけかも…」
ベラは相変わらずどこかを見ながら言った
「あと、色々と聞きたいことがあるんだけど…」
「何かしら？」
レイナがいつもより凛とした声で言った。敵が現れた為警戒しているようである。
「『ひーろー』ってなに？」
「『ヒーロー』っていうのはかつて語られた物語の登場人物の魂のこと、『導きの栞』っていう栞の力でヒーローと繋がること、さっき言っていたのだとコネクトする、っていうことができるの。」
「ファルルもやりたい！」
ファルルがとてもやりたげに言った。
「ごめんね、無理なんだファルル。運命の書に運命が書かれていると出来ないの。ファルルの運命の書は多分あそこのテーブルの上だね。」
そう言ってナノハは近くのテーブルを指差した。
「ほんとだ！ファルルのこれまでが書いてある！」
ファルルはとても嬉しそうに喜んでいた。
「何故記述されてると、コネクトできないのかは分からないけど」
「わかるじゃないの、『結末』に影響を及ぼすからよ」
ベラがやっと視線をファルル達の方へ向けた。
「話はかわるけど、このままだとこの想区の『結末』は目に見えてるわ」
「どんな『結末』なんだ？」
「ナノハ達やレイナ達ならわかると思うけど、」
ベラが一呼吸おいてから言った。
「ここが、消滅する『結末』よ」
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