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「…あ、もしもし。すばる〜？」
「…え？ちょ…っ！」
すばるくんに電話したのがわかり慌てていると、マルはシーっと口元に指を当てる。
「うん、せやねん。今、すばるの亮ちゃんと一緒やねんけど…。なあ、亮ちゃん貰ってもええ？」
電話の向こうのすばるくんが何て言うてるのかわからへんけど、不安で堪らなくてマルの服の裾をきゅっと掴んだ。
マルはそんな俺を安心させるように優しく微笑んでくれる。
「えーっ？あかんのー？ええやん、亮ちゃんかわええんやもん、ちょーだいっ？」
「もーっ、しゃーないから今日のところは諦めたるわ…。でもな？嫌やったら亮ちゃんに寂しい思いさせたらあかんでっ!?」
そう言ってプツリと電話をきったマル。
「…亮ちゃん。すばるんとこ行っておいで？」
「え…？」
「すばる、亮ちゃんのこと手離したくないみたいやから…。」
「マル〜っ。」
「早よ行かんと強引に奪ってまうでっ？」
「マルっ、ありがとうっ！」
マルの言葉に慌てて立ち上がり玄関へと向かった。
「亮ちゃん、ちゃんとすばるに思ってること伝えなアカンよ？」
「うんっ。ホンマにありがとう！」
「ええねん。亮ちゃんが幸せなのが一番やからね♪」
クシャクシャと俺の髪を撫でてからドアを開けて、
「はいっ、すばるんとこ行ってらっしゃい！」
ポンッと優しく背中を押してくれた。
それと同時に俺はすばるくんの元へと走り出す。
ありがとう…。
そしてマルの気持ちを利用してごめん。
恋愛感情やないけどマルのこと大好きやで！
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―*end*―
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作者名：∞さっちん∞ | 作成日時：2017年9月17日 12時
