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剣道部の練習が済んで、俺はシャワーと着替えと食事を済ませから合宿所へと向かった。
部屋は違うが同じ建物に宿泊すると考えると、知らず知らずの内に心が浮き立つのを感じる。
今までの経緯から、屋上での観測の時に荷物運びの助っ人で呼ばれるんじゃないかとは思っていたが、合宿所に泊まって欲しいと言われた時は予想していなくて、思わず笑みがこぼれそうになった。
確かに、同じ合宿所の一階と二階に男女が泊まるとなれば、間違いが起きない様に大人が見張る必要あるだろう。
「うむ、仕方ないな!」
俺はそう言って、合宿所の扉を開けた。
男子部屋は確か一階奥の広間だったなと、その扉を開けると窓際に五人が固まって外を覗いているのが見えた。
何か外にあるのか?
そう思って窓に近づくにつれ、女生徒の楽しそうな声が聞こえてくる。
……A達か?
「……スタイル良くて羨ましいよ。
胸も大きいし」
「うちはお母さんも大きいから、遺伝かなぁ」
「はぁ……
じゃあ私はこれ以上成長しないかもなぁ」
「でも、バランス良くて良いと思うよ。
そこのホクロも色っぽいし。
Aちゃん、何カップ?」
「そうかな?
えっと、私はね……」
……これは?
風呂か!?
「ゴホンッ!!!!」
これ以上は聞かせられんと、大きな声で咳払いをして風呂場の二人にも注意を促す。
その声に驚いて男子生徒が一斉にこちらを向いた。
「煉獄先生!
邪魔しないでよぉ!」
「後少しだったのに!」
「こら! お前達!
窓から離れろ!!」
浴室の窓が閉まる音を確認して、部屋の窓を閉めギロリと五人を見渡すと、皆一様にシュンと小さくなった。
「女風呂の声を盗み聞くとは、感心出来ないな!
そんな暇があるなら、夏休みの宿題をやるなり、グラウンドを走って雑念を飛ばすなりしたらどうだ?
さぁ、どちらでも好きな方を選んで良いぞ?」
俺がそう言ってニヤリと笑って腕を組むと、皆の口からヒィと悲鳴が漏れた。
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華(プロフ) - ゆいさん» ゆい様、いつもコメントありがとうございます(*´ `)うわああぁ、そんなふうに言ってもらってすごく励まされます!これからも拙い文章ですが是非是非よろしくお願いします!(*´艸`*) (2021年9月17日 3時) (レス) id: e9517aa429 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - 華様 おはようございます!華様の情景が浮かぶ様な素晴らしい話、本当大好きです!!長いなんて思わないくらいいつも楽しい読ませて頂いてます\(//∇//)\ お忙しいのに、いつも更新ありがとうございます!! そして、煉獄先生ー。がんばれー!!次も楽しみです!! (2021年9月16日 8時) (レス) id: c872c7d816 (このIDを非表示/違反報告)
華(プロフ) - ゆいさん» ゆい様、コメントありがとうございます(*´ `)先生はきっと大正軸より少し歳上なので、中身は大人のイメージです。ゆい様の元気の元になれましたか?(*´∀`*)こちらこそありがとうございます!! (2021年9月9日 18時) (レス) id: e9517aa429 (このIDを非表示/違反報告)
ゆい(プロフ) - 華様 夢主ちゃん、よかったですーやはり、先生は頼りになってかっこいいし、ステキです。、、、最後のムフフな展開もドキドキですーー。今日は仕事がんばろーって、思えました!!ありがとうございました!行ってきます!!(*^ω^*) (2021年9月9日 8時) (レス) id: c872c7d816 (このIDを非表示/違反報告)
華(プロフ) - ゆいさん» ゆい様、コメントありがとうございます(*´ `)連れ去るのも良いけど、夢主ちゃんはきっと最後まで仕事をやり遂げたいだろうな、でも心配だから見守るんだろうな、と言う感じです(*´艸`*) (2021年9月2日 21時) (レス) id: e9517aa429 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:華 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=punishop
作成日時:2021年3月29日 8時