【マギ】生まれ変わったら神でした２

真実は案外残酷だったりする ページ12

「Aさんは…いつまで経ってもそのままなんですね」

「…それは外見？それとも中身のこと？…白龍」
何気なく私の気にしている部分を抉ってくる。流石皇子。滅茶苦茶失礼だ。
夢というか私の精神世界で、白兄弟と何かの因果で出会ってかれこれ十年ほど。おそらく、白雄と白蓮が私の眷属になったからだと私は思う。

閑話休題。

「全部ですかね。俺や姉上…全ての人が変わる中でAさんの時間だけ俺には止まって見えます」
「…ふうん」
「あ、そういえば最近姉上には会いましたか？」
「いや、かれこれ半月は会ってないけど」

白龍は何というか原作とは少しずれているとはいえ歪んでいる。
私の嫌だと思う部分を無意識に突いては無自覚に喜んでいるのだ。
こんなのだったら白瑛に会いたい。こんな陰険野郎より清純派の白瑛がいい。昔は白龍も純粋ないいこだったのに…。白瑛は私が気まぐれで教えた体術やら戦術で姫(物理)になってしまったけれども…！



「姉上は黄牙でかなりはっちゃけたらしくて、逆賊者もろともあの辺りの地域一帯を統一しちゃったみたいです」

えっえ？(困惑)
「今では黄牙の民なんかの王として活躍しています」

彼女に戦い方を教えたのは私だよ。私だよ！？！？！？！？？！？

「それにかすり傷一つも無かったみたいです」
そんなパワー５りらに育てた覚えはありませんっ！
原作ではアラジンが助けるからさ、心配してたんだよ！？






「あ、そろそろ時間みたいですね」
いやいやいや、時間とか何だよ。もっと詳しく語ってくれよ。
私の心の叫びも空しく、私達二人の体は透けていく。

「また会いましょうAさん」

「あ、うん」

いや、あ、うんじゃないよ自分っ！！

「…まじかよ」
目覚めてとりあえず、白瑛がかなりの武道派になったことだけ理解できた。

中途半端な原作なら壊すのもありだと思う→←嗚呼、胡蝶の夢よ

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