恋の罠【綾部喜八郎】

17 鉢屋と喜八郎 ページ18

話している内に学校に着いた。
先輩達がまた、校門前で部活勧誘をしていた。

「バレー部、どんどーーーん！！」
「だから、小平太うるさいって。」
あの先輩、面白いな。

私達は、クラスが別なので別れた。
玄関で靴を履き替えてた。

って、あれは……。
「竹谷先輩！」
私は、竹谷先輩の所に駆け寄った。今朝孫兵と話してた先輩だ。
「おほー、Aじゃないか。合格したんだな 制服姿可愛いじゃないか。」
竹谷先輩は、私の頭を撫でた。
「だぁれ、この先輩。」
喜八郎くんが、こっち来て尋ねてきた。
「同じ中学校だった竹谷八左ヱ門先輩だよ。」
私は、喜八郎くんに自己紹介した。
「髪の毛がめちゃくちゃ雑巾みたいですね。」
！？！？
「ちょっと、喜八郎くんそれ言ったら……あっ！
先輩しっかりしてください。先輩ー！」
すると、一人の先輩がやって来た。
「ッハハ 八左ヱ門、ぶっ倒れてるじゃないか。」
「貴方は……」

「コイツの同級生の鉢屋三郎だよ。って、そこの君！」
「んー？僕のことですかぁ？？」
鉢屋三郎先輩は、喜八郎くんに指を刺した。
「髪の毛が長いぞ、校則違反だから切ってこいよ。」
「あ？なんで、そんなこと言われないといけないんですか。」
うわ、めちゃくちゃ喜八郎くん怒ってる。
「俺は、生徒会執行部の一人だからね。校則違反は、許さないよ」
「チェッ……。A〜 この先輩嫌い。」
三木子と同じようなこと言ってる。当然苦笑いしかできない。
「あっ、三郎〜！って、八左ヱ門倒れてる。」
「おぉ、雷子じゃないか。」
もう一人 女の先輩がやって来……。

「ねぇ、喜八郎くん……あの、雷子先輩 めちゃくちゃ鉢屋先輩そっくりじゃない？」
「気持ち悪。」
それは、言っちゃダメって喜八郎くんをチョップした。
「驚いただろ、俺は雷子の顔に似せた特殊メイクをしてるんだ カツラだってある。お前らの顔でもできるぞ。」
鉢屋先輩は、自慢気に話した。
「先輩、この学校化粧ダメなんですよぉ〜」
と、嫌味ったらしく喜八郎くんは言った。
鉢屋先輩と、喜八郎くんがめちゃくちゃ睨み合いをしてたので 雷子先輩と私が協力して離した。

「この二人は、仲が悪そうね。まぁ、お互いよろしくね 私は、2年2組の不破雷子。」
「私は、1年2組の神野Aです。よろしくお願いします！」
不破先輩と私は、仲良くなった。


竹谷先輩のことは、忘れていた。

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