鴉の学校と廃れた花園2 (ページ48)

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学「ういっす、はいうぃーっすうぃーっす」
豪「うぃーす、お、久しぶりじゃねえか姐さん」
『久しぶりだなバカツインズ、その呼び方やめろ』
戸「GPSの分が悪くなったからってうちに戻ってきたのか」
学「あ？そんなわけねえだろうがイシバシくん」
戸「じゃあ何しに来たんだよ」
豪「まあそうカッカすんなって石頭くん」

多摩雄が源治に負けた後、勝った方に着くのが筋だと芹沢軍団を抜けた三上兄弟
ある意味じゃ芯が通ってて清々しい2人
あたしはこいつらの軽快さと明るさが心底気に入ってる

豪「あっ！ついにセメダインを使う時が来ましたな時生くん！」

ほら、ごちゃごちゃ悩んでる時生の考えを意に介さず当たり前のように誘うだろ
それぐらいでいいんだ
言ってもこれはただの喧嘩、そりゃ命に関わるかもしれねえが舐めてかかるやつは潰す
単純明快、シンプルでいいんだよ

『多摩雄』
芹「あ？」
『後ろ向け』
芹「んだよ」
『髪、邪魔だろ？』

幾分表情の和らいだ多摩雄の背に周り、伸びまくったボサボサの髪を半分持ち上げてしばる
この方が動きやすい、あたしがそうだ

明「おんなじ髪型だと兄弟みたいね」
『おいやめろ、こいつと兄弟なんて冗談じゃねえ』
芹「どーゆー意味だこら」

すっくない脳みそで何考えたって無駄だってのに、最近難しい顔ばっかしてたからな
行くと決めた今の方が断然こいつらしい

『頼むぜ多摩雄、ふざけたハゲども叩きのめしてこい』
芹「誰に言ってんだ、大人しく待ってろ」
『ああ、信じてる』
芹「任せとけ」
『終わったら寄れよ、どうせ病院行く金ねえだろ』
明「ちょっと、どうせ手当すんのあたしでしょうが」
『おい時生！』
辰「あ？どうしたよA」
『無茶しすぎんじゃねーぞ、頭突きなんざもってのほかだ』
辰「わかってる」
『ほんとかよ』

心配を口にしちゃいるがそれは建前
吹っ切れたように笑って、勇ましい野郎どもがゾロゾロと出て行く
その先頭はもちろん多摩雄
チビのくせに頼もしい背中なこった