鴉の学校と廃れた花園2 (ページ46)

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芹「よお、遅かったじゃねえか」
『お前…また無断で上がりやがって…』

電気がついてたから大体予想ついてたがやっぱりいた
家主不在で勝手に居座るバカ
久しぶりだなこの感じ

『何度も言うがここはお前んちじゃねえぞ』
芹「時生とどこ行ってたんだ」

いよいよ無視か
当たり前の顔して出迎えやがって

『そんなに気になるか』
芹「ああ」
『…なんだよ、変に素直じゃねえか』
芹「うるせえ」
『疑われるようなことしてねえぞ？』
芹「んなもん当たり前だ」
『じゃあなんでそんなしつけんだよ』
芹「お前らが2人で行動すんの珍しいじゃねえか」
『…防具買うのに付き合ってやっただけだよ』
芹「ボウグ？」
『ヘッドギア、頭守るやつだ』
芹「いらねえだろそんなもん」

こいつ、戦争は明日だぞ
いくら自分が動く気ねえからって、その言い草はねえだろ
本気で言ってんのか、それともわざとか？

『とぼけたこと抜かすな、源治の演説聞いてなかったのか？』
芹「それがどうした」
『どうしたって…』
芹「時生は俺のダチだ、関係ねえ」
『おめーなぁ、そりゃ無理があるぜ』

時生は優しいけど強情だ
そんで誰より鈴蘭を愛してる
散々コケにされてじっとしてられねえことぐらい多摩雄もわかっちゃいるだろ
心配するぐらいならいっそ一緒に行ってやりゃいいってのに

『お前は…行かねえの？』
芹「滝谷と組む義理ががねえ」
『あたしと将治の仇取ってくれんじゃねえのか』
芹「漆原ってやつを見逃す訳じゃねえぞ」
『わかってる』

こいつも大概プライド高えからな
誰が何言ったって従うことはないだろう

『なんにせよ、明日は顔見に行く』
芹「いらねえよ」
『お前じゃねえ、時生のだ』
芹「来んじゃねえよ、危ねえだろ」
『お前の女に手出すバカがまだいると思ってんのかよ』