鴉の学校と廃れた花園2 (ページ45)

今日:22 hit、昨日:5 hit、合計:561 hit

44. ページ45

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜＊
集合場所に選んだ喫茶店
タバコ吸えて、真ん前が駅だからアスカもすぐ帰れる
長くなるだろうし、腰据えて話すにはちょうどいいだろ

《宇野さん…！？お疲れ様です…！》
《こ、こんにちは！》

ここはフジジョの溜まり場だから、同じ制服着た生徒たちが口々に挨拶して通り過ぎていく
目立ってしゃーねえなと思いながら軽く返事をして10分ほどすると、アスカが店に入ってきた

明「お待たせ」
『いや、待ってねえ、早かったな』
明「飛んできた」
『そうか、何飲む』
明「オレンジジュース」
『お前いっつもそれだな』
明「いいでしょなんでも」
『お姉さーん、オレンジジュースとアイスコーヒー追加』
明「あんただっていっつもそれじゃない」

運ばれてきた飲み物に口をつけ、一息つくと、アスカが先に口を開いた

明「で？本題は？」
『あー、…まあ、そう急ぐなよ』
明「もったいぶらなくてもわかる、どうせ鳳仙絡みのことでしょ」
『…すげえなお前』
明「3年もあれば考えてることぐらいわかるようになる」

急かされるままに時生のことを伝える
きっと心配性なこいつのことだ、今すぐにでも走ってって止めようとするだろう
そう思ってたのに

明「そう、わかった」
『なんだよ…変に聞き分けいいじゃねえか』

予想とは真逆の反応をされてこっちが戸惑う
どうしたこいつ、変なもん拾い食いでもしたか？

明「時生がそう決めたんだったら今更何言っても無駄」
『いや…まあそうなんだけどよ』
明「何よ、泣いて喚いて止めるとでも思った？」
『ああ、正直な』
明「こんなナリで人のことに口出しできないでしょうが」

そりゃごもっとも
こないだの喧嘩のせい例に漏れずアスカも怪我だらけ
整った顔が台無しだ
そんな状態でテメェのこと棚に上げて人に喧嘩すんなっつーのは確かに無理な話だな

『明日、様子見に行こうかと思ってる
明「そう」
『お前は？どうする』
明「行くに決まってる」
『そういうと思ったぜ』